【起業志望者必見】ゼロから始める!起業のための5つの資金調達法

あなたが起業を志し、目標に向かって進んで行く時、必ず突き当たり、クリアしなければならない問題として、起業時の資金集めがあげられるかと思います。
ほとんど初期費用のかからない業種や、あなたに資金力があれば問題はないのですが、それほど恵まれている方ばかりではないのが現実でしょう。
今回は、起業をゼロから始めようとしているあなたのために、普通の銀行から借りる方法、そして、なるべく担保なし、場合によっては保証人もなしで、資金の調達ができる方法をまとめてみました。ゼロからスタートの起業候補者必見です。
目次
1. 各種金融機関から借りる
1.1 銀行
都市銀行には、三菱東京UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行・りそな銀行があります。
都市銀行で資金調達をする場合は、信用・資産・担保・保証人などまだ若い起業家には不揃いのものが多く、カードローンという形式での借り入れとなることが多いようです。
そして、各銀行の規定によりますが、カードローンの場合、わずかの金額から数万円、上限は500~1000万円の金額が借りられます。
例えば三菱東京UFJ銀行であなたが資金を借りようとするならば、あなた自身のローンの審査を、提携している消費者金融のアコムが請け負います。もし、借り主が返済を滞らせた場合は、アコムが銀行に対して、約9割方の保証をするシステムです。
老舗のビジネスローンには、主に個人事業主、中小企業のサポートを行うスモールビジネス向けローン、ビジネクストというものもあります。
原則的に無担保・保証人なしで、審査は3日から1週間くらい、数万円から約800・1000万円まで金融機関によってシステムや限度額、資格などは変わりますが、急な資金繰りがどうしても必要になった場合にはありがたい存在です。
地方銀行は、大抵がその都道府県の県庁所在地や県庁はなくても大都市に本店を持つそれぞれの地方と密接に繋がった銀行です。主にその都道府県を中心に近隣県などに渡り支店やATMを配置しています。都市銀行よりいっそう、地域に密着した銀行です。
都市銀行で融資を断られた場合でも、地方銀行から受けられる可能性は十分あります。
1.2. 信用金庫
信用金庫も地方銀行と同じく地域により密着した金融機関ですが、株主の利益優先の銀行に対して、信用金庫は利用者(預金者)が出資者となりお互いに地域の繁栄を図る相互扶助が目的となります。
銀行とは法律的にも違い、銀行は銀行法で、信用金庫は信用金庫法で規制されています。お主な取引先も、銀行が比較的大きな企業などが多いのに対し、信用金庫の場合、中小企業や個人が多いため、個人起業家には、付き合いやすい金融機関と言えるでしょう。
規模の小さな融資を多く抱えていることで、事務コストがかさむこともあり、都市銀行と比べ、金利はやや高めな印象です。
1.3. 労働金庫
労働金庫とは、営利を目的としない銀行のようなもので、労働組合や共同組合で組織されています。 一般人も利用可能で、金利が低いのも特徴です。担保は不要ですが、審査に時間が掛かる場合も多く、1週間は余裕を見ておいた方が賢明です。
いくつかのローンをまとめる「おまとめローン」は不可能です。 最大500万円(組合員でないと低い)まで融資が受けられます。最大額の融資が希望なら組合員になる必要があります。担保・保証人ともなしで融資が受けられるのが特徴なので、審査さえ通れば、起業時の強い味方となるでしょう。
1.4.日本政策金融公庫
100%政府出資の政策金融機関。
国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、国際協力銀行の国際金融等業務の合わせて4つの政策金融機関が統合されて発足。
株式会社形式をとっており、日本公庫とも呼ばれています。
一般の金融機関を補充し、国民の生活の向上が目的です。
長期の融資制度・低金利で、様々な融資の種類があります。
創業時に利用できる融資も充実しており、新たに事業を始める方、事業開始から7年未満の方向けが対象。
詳細は日本政策金融公庫 HPでご確認ください。
全ての都道府県にではありませんが、全国に広く支店が分布しています。
上記のサイトの中には、借入申込書や創業計画書の書式ダウンロードや書き方の例も掲載さ利用できるれていますので、参考にしてみてください。
1.5. 全国信用保証協会連合会
全国に52の協会があります。
中小企業が金融機関から融資を受ける時に、金融機関に対してその債務を保証してくれる機関です。返済に行き詰まったときは協会が代わって保証、その後債務者が協会に対して返金をしていくので、借入金がゼロになる訳ではありません。
信用保証協会の審査が通れば、銀行に対して信用度も高くなるので、銀行の審査が通りやすくなります。 融資決定時に債務者は協会に信用保証料を支払うというシステムになっています。
新規開業者にとっては、銀行などで融資を受けようとしても、担保・実績・信用など、融資を受けるのに必要なものが揃っていない場合の方が多く、もし、新規に起業を計画している人が信用保証協会の審査を通ったとすれば、起業の強い味方となってくれます。
ただし、信用保証協会の審査を通ったから、必ずしも銀行の融資の審査が通ると言うことではありません。余裕があれば最寄りの税理士などに相談して、より審査が通る書面の書き方などレクチャーを受けることも1つの方法です。
1.6. 信用組合
信用金庫とは産業組合から目的別に枝分かれしたものですが、信用金庫が広く国民大衆のために金融の円滑を図るのに対して、信用組合は、原則として組合員対象の組合員の出資による非営利法人です。基本は組合員対象の融資ですが、制限付きで組合員でないものにも貸し出しOKの場合があります。
信用組合の組合員の資格は、事業地区内に住所・居所がある小規模事業主や役員の規定があります。信用組合は地域の人々により組織・運営されている地域密着型金融機関です。
2. 信用を築くために
どんな形で融資を受けるにせよ、金融機関に対する信用というものは大変大事です。大きな担保や保証人が無くとも、起業予定者のあなたが、金融機関から融資された資金をきちんと返済していく人間であるかどうかを審査されます。
ですから、返済が都度遅れる方などは、どうしても信用度が低くなってしまいます。日頃から、きちんとしたお金の管理ができていることが大事です。
加えて言うならば、金融機関に一時的に大金が入っていることよりも、毎月決まった金額をきちんと預金する積立定期預金や積立ての保険などをきちんとしている方も金融機関の信用度は高いです。
信用度の高いお金の回し方ができている方には、起業時だけではなく、その後回転資金や事業拡張資金などの融資を受けるときにも有利に働きます。
金融機関は、あなたが借りたお金をきちんと返す人かどうか、地道に資産運用のできる人かどうかをみているということです。
近い将来に起業を考えている方は、借入などの精算、そして、月々5000円からでも良いので積立預金を始めてみることなどお勧めします。
3.助成金・補助金
3.1.助成金と補助金の違い
助成金や補助金は、厚生労働省・経済産業省・地方自治体・民間団体・企業など様々な団体から交付されていますが、融資と違って、基本返済の義務はありません。
では違いは何なのかというと、 助成金は一定の条件を満たすとほぼ全ての方が受け取れるもので、補助金は条件を満たしているか審査に通らなければ受け取ることのできないお金です。
返済不要というのは起業家には大変ありがたく利用させて貰わない手は無いと思われるので、どのような種類のものがあるか研究したり、アイデアの応募で企業などから支給される類いのものもあるので、ぜひチャレンジしてみることをお勧めします。
ただし、助成金も補助金も、審査が通過してご自分の口座に振り込まれるまで時間が掛かります。ですから、起業時の期限の差し迫った支払いなどに当てにするのは難しい時もありますので注意が必要です。
ちなみにですが、筆者が京都で経営しているシェアハウスに対して京都市に申請して認可された2つの補助金の内、木造住宅の耐震の補助金15万円は約6ヶ月、京都市の空き家対策の補助金45万円は約10ヶ月申請から入金されるまで時間がかかりました。
その他、助成金に関しては、起業をする友人が、ロゴやウェブデザインの助成金に38万円、新サイト制作に28万円を支給された例も聞いています。面白い種類の助成金・補助金などもたくさんありますので、是非とも調べてみて下さい。
筆者が申請の際、学んだことは、補助金の場合、予算の枠組や件数の締め切り、限度があるかどうかなどで、4月の新年度に入ったら早急に申請するのがコツのようです。筆者は7月末の申請だったため、大変慌てたことを覚えています。お早めの申請をお勧めします。
4.クラウドファンディング
クラウドファンディングとは、インターネット上で広く支援を呼びかけ少額の資金提供者を多く集めるシステムです。自分(達)のやりたい事業内容を提示し、共感頂いた方に資金提供を頂きます。現在、若い起業家達の間ではかなりポピュラーになってきているようです。
「やりたいことがあるけれど資金が足りない」という人がそのプロジェクトを掲載し、出資者へのリターンを用意することによって一般の方々からプロジェクトを進めるための資金を集める(出資してもらう)ことで、若き起業家にも多くの起業の道が開かれているようです。
クラウドファンディングの有名なものでは、芸人のキングコングの 西野亮廣 (にしの・あきひろ)さんが制作した絵本『えんとつ町のプペル』のクラウドファンディングがあります。絵本参加イラストレーター・クリエイター総勢33名からなり、4年半の歳月を掛けて完成した絵本ですが、無料の展示会をしたいという思いからクラウドファンディングをしかけ、開始1週間で1000万円近くが集まり、最終的には4637万円が集まったというものです。
これは、今までの世代にはなかった資金集めのシステムですが、ネットやSNSが充実している現代ならではのシステムです。支援する方も少額の支援なので気も楽で、自分もその事業に関わっているという充実感も味わえます。
又、西野さんのように有名人ではなくとも、カフェの開業に300万円近く集めて開業した例なども多々あり、しっかりした企画と、如何にその企画を伝える事ができるかが大事なポイントです。
5.エンジェル投資家
エンジェル投資家とは、起業家のスタートアップを助ける個人投資家のことです。日本ではまだあまり馴染みがありませんが、欧米、特にアメリカではエンジェル投資家の名簿などのサイトもあり、有名なところでは、Google・Yahoo!・Facebook・apple・Twitterなどもエンジェル投資家の支援によってスタートアップを助けられました。
アメリカでは、エンジェル投資家が例えば10人の起業家に投資をしても成功するのは、10人に1人いれば大成功と言われ、大半が無駄な投資に終わってしまいますが、その中でも前述の企業連のように誰でもが知る大企業に育つ成功例があればそれで十分に回収できるので投資をしてくれるエンジェルは後を絶たないようです。
まだまだ実績の無い日本でも、年間約10億円がエンジェル投資家によって支援されているようです。まだアメリカのようにエンジェル投資家の名簿を集めたサイトなどはないようですが、中には、これと思った投資家や実業家に自ら売り込む起業家も出てきたようです。
実績のない新人起業家の場合、エンジェル投資家によりアドバイスがもらえたり、資金だけではなく必要な人脈も紹介されるなど、資金もさることながら、第1線で活躍する事業家や投資家と知り合うメリットは計り知れないでしょう。
エンジェル投資家の心を動かすには、何よりもあなたの情熱が大事です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
事業を運営していく時、やはりいつも心に重くのしかかるのが資金繰りです。
ましてや、起業時は、店舗や事業所から設備など、全てを揃えなくてはいけないので大変な資金が掛かります。
公共であろうと民間であろうと、支援を頂けるものは頂き、借入もなるべく低金利で負担の少ない借り方で融資を受けられるようにしたいものです。
そして、融資とは言いますが、あくまでも『借金』であることに変わりはありません。
背伸びせず、返済可能な金額にして地道に運営していくことをお勧めします。
無事に返済できた時は、あなたの起業が回っていると言うことです。事業拡張したりするのはその時点で十分です。起業したけれど潰してしまっては何もなりません。
根気強い経営を目指して下さい。