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【激動の時代を生き抜く】レジリエンスとは?逆境に強いビジネスマンになるための7つの鍛え方

 2017/01/04 ビジネスモデル 成功事例
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あなたは、「レジリエンス」という言葉を耳にしたことはありますか?

「レジリエンス」とは、大まかに言うと「逆境を乗り越える力」とも言えるものです。

近年では、東北大地震が起こったり、年金の不祥事問題発覚などの事件もありました。
いつ何が起きるかわからない、将来に不安を抱いて生活せざるをえないような世界に私たちは生きています。
生きている限り、一生安泰などということは不可能に近く、それは個人レベルでも同じです。

私自身、呑気な専業主婦を長年していましたが、ある日突然、夫に先立たれ、一人ぼっちの外国で生活をしていかなければならない状況に陥りました。

長年の社会と接点のない生活、外国人であること、現地での就職経験なし、特別な資格もなし・・と、不利な条件尽くしだったので、仕事もまったく見つからず絶望的な状況で、鬱にもなりかけました。

でも、そんな状態から少しずつ這い上がってきました。
心身ともに健康で、今では仕事にも恵まれるようになりました。

とはいえ、もちろんこの先ずっと安泰でいられるなんてことは考えていません。常に危機感は持っています。逆境を乗り越えた経験を通じて学んだことや、日頃から持っている心構えのようなものがあるからです。

そんな私が「レジリエンス」という言葉を知り、興味を持ち、いろいろ調べてみるとその内容はとても共感のできるものでした。

そこで、今、困難に立ち向かっているあなたや、不測の出来事に柔軟に対応出来る力を身につけておきたいと思っているあなたに、私の視点も交えつつ、レジリエンスに関することや、逆境に強い心の筋力を鍛えるために必ず知っておきたいことをシェアしていきたいと思います。実際に使えるワークも紹介しているので、ぜひ活用していただきたいです!

1. レジリエンスとは?

もともと、「レジリエンス」という言葉は、物理学において「外から力が加えられた時に、元の形に戻ることのできる力」を指していました。

例えば、テニスボールを強く握っても手を離すと、元の形に戻るようなことです。
それは「弾力」とも言えます。

そこから次第に、「レジリエンス」は心理学の中でも使われる用語になりました。

そして、近年、「レジリエンス」は「強いストレスや困難な状況に押しつぶされてしまいそうな時でも、それを跳ね返し、素早く立ち直る力」のような意味合いで使われています。

それは「回復力」とも言えます。

あなたは、ストレスに打ち勝つため、また、逆境を乗り越えるためには、「揺るぎない意志」や「強固な心」を持たなければならないと思っているかもしれません。

しかし、頑丈な樫の木が台風で強風豪雨にさらされた時、あっけなく折れて倒れてしまうことがあるように、気丈で強いはずの心も、ある日突然、ストレスの重さに耐えきれなくなって、簡単にポキンと折れてしまうかもしれません。

それに反して、レジリエンスの力には柳の枝のような「しなやかな強さ」があります。
「柳に雪折れなし」と言われるように、柳の枝はよくしなうので雪の重みで折れることがないのです。

また、レジリエンスの先駆者として知られる久世浩司さんは、

レジリエンスとは、ストレスや重圧が高く、変化の速い状況でも、柔軟に対応し、失敗や困難を乗り越えて成功・成長へと導く力のことです。」

と、おっしゃっています。

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引用元
http://kantokushi.or.jp/lsp/no713/713_01.html

つまり、苦労の多い困難な境遇(=逆境)に置かれたしても、それをうまく克服して、その経験を更に自分にとってプラスにしていく能力レジリエンスと言えます。

レジリエンスの中には、生まれ持った気質のように後天的に身につけられない要素もありますが、物事の受け止め方や考え方など、学び知って、意識することで習得していけるものがあります。

以前より欧米では、IBM(IT)やゴールドマン・サックス(金融)など 国際的にも有名な大手企業、そして米陸軍などが、レジリエンスを高めるための研修を取り入れてきました。近年では日本の大手企業による研修導入も増えてきています。

レジリエンスは個人だけでなく、企業や国家においても注目されているものです。

2. これからの時代にレジリエンスが必要とされる3つの理由

最近では、アメリカの大統領選で、まさかと思われていたトランプ氏が選出されたり、イギリスのEU離脱が確定されることなどがありました。このように世界の動きは、ますます不安定かつ、想定外のことがいつ起きるかわからない状態になってきています。

国レベルだけでなく、地域社会、組織、個人レベルでも、不測の事態や環境の急激な変化にしなやかに適応し、強く乗り越える力がこれからますます求められる時代と言えます。

では、これから特にビジネスマンとして、このようなレジリエンス(逆境を乗り越える力)が必要とされる理由を3つ、詳しく見ていきましょう。

2.1. グローバル社会への対応

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日本にも急速にグローバル化の波は押し寄せています。

国境の垣根が外れ、国籍に関係なく企業買収が行われたり、日本への外国人ビジネスパーソンの流入も増えています。逆に日本人が海外に出て活躍する機会もどんどん増えてくるでしょう。

国内外で競争はますます激しくなり、業界内での事業環境の変化も速度をどんどん増していきます。

このような状況下では、語学能力やビジネススキルを上げることは、もちろん大切ですが、同時に、世界の多様性に柔軟に対応し、失敗や試練をものともしないたくましさ(=レジリエンス)を身につけることが必要不可欠になってきます。

2.2. キャリアのマネージメント(自律力)

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テクノロジーや情報技術の進化はとどまることを知らず、インターネットやソーシャルネットワークなどが日常でも多用されるようになり、上記に挙げたグローバル化以外の理由でも、社会は、ものすごい勢いで変動、変化しています。

今まで、もてはやされていたものがあっという間に見向きもされなくなったり、以前にはうまくいっていた方法がすでに通用しなくなってしまったりと、市場の動きもより複雑でスピード感のあるものになっています。

その上、このところ話題になっていますが、将来、人工知能にあなたの仕事を奪われてしまう可能性まで出てきてしまったのです。

このように、変化が激しく、複雑で、予測の立てにくい現代社会では、自分自身のキャリアについて長期的な見通しを立てることが難しくなってきます。

自分の人生やキャリアを長い目で見て考えるとき、どう働いていけば良いのか迷いが出てしまうのも仕方のないことかもしれません。

だからこそ、激しい変化に柔軟に対応でき、合理的に物事を捉え、逆境を乗り越えながら自分の道を切り開いていくことのできるたくましさ(=レジリエンス)が重要になってくるのです。

2.3. ストレス対処

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現代社会にはストレスの要因となるようなことが蔓延しています。

スマホやパソコン、ネット環境の充実がかえって、時間に追われる生活を強いることになったりもします。

ゆとりのないの日常生活の中では、職場やプライベートでの人間関係もギスギスしがちではないですか?

競争の激しい社会では、仕事が忙しい割に収入が上がらなかったり、責任も、仕事の量も前より増えて、疲れや不満ばかりがたまっていく。

そんな時に問題が続いたり、トラブルが起こると、対処できずにストレスがどんどんたまってしまう。

イライラするから、周りに人にあたり散らして、ますます状況は悪化する・・・

なんてこともよくあるかと思います。

他にも、仕事が取れないこと、やる仕事がない状況が続いたり、自分の仕事にやりがいが感じられないことなどがストレスの原因になることがあります。

今日では、心理的な疲労を抱える人が多くなり、社会問題にもなるほど、うつ病などの精神疾患にかかる人が増えています。

健康的にイキイキと働き、生きていくためにも、精神的に落ち込んでもすぐに立ち直ることのできる心の柔軟さたくましさを持ち合わせた回復力(=レジリエンス)が、注目を浴びています。

3. 打たれ強い人(レジリエンスの強い人)なら持っている3つの力とは?

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◉ 回復力

→ 逆境や困難に直面してもすぐに元の状態に戻ることができる柔軟な心メンタルの強さ。

◉ 緩衡(かんしょう)力

→ ストレスや予想外のショックなどの外的な圧力に耐えられる弾力性のある精神

◉ 適応力

→ 予期せぬ変化に対抗するのではなく、それを受け入れて合理的に対応できる力

レジリエンスの高い人はこれら3つの力を持ち合わせているので、失敗しても立ち直りが早く、ストレス体験を克服し、変化に適応していくことができます。

4. 心の折れやすい人(レジリエンスの低い人)って、どんな人?

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◎ 完璧主義タイプ

「完璧にやろうとしすぎて疲弊する」
「物事を先延ばしにして、行動できない」

◎ 被害妄想タイプ

「相手の嫌な面ばかり見て、相手が全て悪いんだと思い込んでいる」
「いつも誰かと比較して自分の欠点ばかり見ている」
「自分ではどうしようもない環境にばかり愚痴をいっている」

◎ 固定観念が強すぎるタイプ

「漠然とした不安や心配を堂々巡りさせている」
「視野が狭くいろいろな視点から物事を見つめられない」
「過去の失敗にずっとクヨクヨしている」

このようなタイプの思考形態を持っている人は、逆境に直面した時にストレスを強く感じる傾向があります。

出典・参考 http://president.jp/articles/-/12822?page=2

5. あなたのレジリエンス度をみてみよう!

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あなたに当てはまる項目はどれくらいありますか?

⎕ 仕事で気がかりなこと、不安なことがあるとモヤモヤして眠れなくなる

⎕ 月曜がくるのが憂鬱だ

⎕ しっかり睡眠をとっても、翌朝すっきりと起きられない

☐ 夢中になって打ち込めるスポーツや音楽の趣味がない。あっても忙しくて、する時間がない

☐ 新しいチャレンジの場面で「自分には無理かもしれない」とあきらめてしまいがちである

☐ 学生時代に部活動や勉強などで思うどおりにいかず、「自分には向いていないのかもしれない」と断念したことがある

☐ 不安や悩みを人に相談できず、1人で抱え込んでしまう

☐ やりたくない仕事、あまり得意でない仕事は、つい先送りにしてしまう

☐ 一度失敗すると「次もダメかもしれない」と不安になる

☐ 仕事や人間関係がうまくいかないとき、原因は自分にあると思う

☐ 仕事、お金、老後など将来のことを考えると漠然とした不安に襲われる

☐    「自分さえ我慢すればいい」と思うことがよくある

☐ 容姿、学歴、内面に大きなコンプレクスがあって何をするにも自信がない

☐ イライラして飲酒やギャンブルが止まらないことがある

さて、結果はいかがでしたか?
当てはまる項目の数が少ないほど、レジリエンス度が高いことになります。

非常に高いレジリエンス(目安1〜4項目)

逆境に強い思考力を持ち、失敗や挫折をチャンスに変えて、成長する。

標準のレジリエンス (目安5〜9項目)

逆境で心が折れても、なんとか立ち直って乗り越える。

レジリエンスが不足 (目安10〜14項目)

自分に自信がなく、一度心が折れてしまうとチャレンジから逃れる。

🔑イエスの数が多くてもこれからの行動次第でレジリエンスを高めることはできます。なので、がっかりせず、これからレジリエンス力をしっかり自分のものにしていきましょう!

出典・参考:【図解】なぜ超一流の人は打たれ強いのか レジリエンスー折れない心の育て方 久世浩司著

6. 逆境に強い人(レジリエンスの高い人)の4つの特徴

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「逆境に強い人と弱い人の違い」を明らかにしようと、埼玉学園大学の小玉正博教授により試みられた実験があります。

実験の被験者たちに、けん玉を用いて困難な課題(技)に挑戦してもらい、それぞれが、その課題に対してどう向き合うかを観察するものでした。

この実験の結果、同じ状況、条件下において「すぐに諦めてしまう人たち」と「なかなか諦めずに長時間挑戦し続けた人たち」に分かれた中で、それぞれ一定の傾向があることが浮び上がってきました。

それをまとめると、大きく4つの要素に分けることができます。

◉自分の感情をコントロールする力
◉自尊感情
◉自己効力感
◉楽観性

そして、これらの要素がレジリエンスに非常に重要であることがわかってきました。それでは、今から、それぞれの要素を一つずつ見ていきましょう!

6.1. 感情をコントロールする力

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けん玉の実験では、課題に挑むときに、一つ一つの結果に対して「おおっ」、「あ〜あ」などと、いちいち反応するような感情の起伏が激しい人は、長く続けられない傾向があることがわかりました。

感情の起伏が激しいと、失敗をいちいち気にして落ち込んだり、些細なことにもイライラしたりして、無駄にエネルギーを消耗して疲れてしまうものです。

それに反して、結果だけに執着することなく、淡々と物事をこなす人は、自分が何のためにそれをしているのか、目的を見失うことも少ないので、困難な時でも諦めることなく、前進し続けていくことができます。

6.2. 自尊感情

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すぐに諦めてしまう人たちは、「どうせ自分には無理」、「どうせ自分には向いてないだろう」と、最初から『自分にはできない』と決めつけてしまう傾向がありました。

そこからも、自分のことを自分でどう評価して、自分に対してどういう感情を持っているかが、レジリエンス度に影響してくることがわかります。

セルフイメージ(自己に対しての評価)が高く、自分のことを好きだと思える人は、自分に自信を持っているので、自らの成功を信じることができ、やり方を改善したり、工夫しながら、うまくいくまで、やり通す力を持っています。

6.3. 自己効力感

長時間チャレンジし続けた人たちの多くは、失敗を繰り返す中でも、少しずつ「自分は成長している」と感じていました。

このように、わずかであっても自分の成長やできたことの方に焦点を当てることができると、「もっとやればできる!」と自分を信じることができ、結果的に目標に向けてさらに突き進めていく強さを持つことになります。

自己効力感については、後述の『9.3【法則3】「やればできる!」という自信を身につける』でより詳しく取り上げます。

6.4. 楽観性

また、なかなか諦めない人たちの中には、「そのうちできるだろう」というような期待感を持っていることが見受けられました。

「なんとかなるだろう」、「いつかできるだろう」というような、ある程度楽観的な思考は、「もう少し続ければできるかもしれない」と思うことができるので、諦めることなく困難な状況を乗り切っていくためにも重要な要素となります。

6.5. 逆境に強い人(レジリエンスの高い人)特徴:まとめ

逆境に強い人は、やはり思考の柔軟さを持っています。
どんなに難しい状況に置かれたとしても、ポジティブな局面にどれだけ目を向けることができて、かつ客観的な冷静さを持てるかが、逆境に打ち勝つための鍵となります。

出典・参考 http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3486/1.html

7. レジリエンスを発揮するための3つの基本ステップ

レジリエンス力(逆境に立ち向かう力)が使われるときの流れをこれから見ていきましょう。レジリエンス力は3つの段階において発揮されます。

▪️ストレスや困難なことに直面する。

→ 意欲や充実感が下がる。

→ 落ち込んでいく気持ちを「①底打ち」する。

→ そこから、元の心理状態にまで「②立ち直り」、

→ その体験を振り返り、今後の対策として「③教訓化」する。

では、これから3つのステップをもう少し詳しく追いながら、レジリエンス力(逆境に立ち向かう力)を発揮するために持っておきたい習慣を見ていきましょう。

”レジリエンス力は、それぞれの段階で必要な技術を習得することで、誰でも獲得することができる”

引用元:[図解]なぜ超一流の人は打たれ強いのか: レジリエンス—折れない心の育て方

と、前出のレジリエンスに関する数多くの本の著者である久世浩司氏もおっしゃっています。まずは有益な習慣を身につけることを心がけてみましょう。

7.1. 底打ちステップ

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困難な状況に置かれたり、失敗してしまったりすると、私たちは不安や恐れにとりつかれてしまい、イライラしたり、憂鬱になったりと、どんどん負の感情のスパイラルに落ち入ってしまいがちです。

そこで、こうしたネガティブな感情を底打ちして、精神的な落ち込みから抜け出そうとする状態が「底打ち」のステップです。

この時点で重要なってくるのは、ネガティブ思考をその日のうちに断ち切る習慣です。

仕事や人間関係でのストレスも、その結果生まれるネガティブ感情も、できるだけ早く解消してしまうことが心身の疲労を防ぐ上でも大切です。

好きなことで気分転換する習慣を日常に取り入れ、その日のうちに負の感情の連鎖を断ち切るようにしましょう。

毎晩、床につく前に気持ちの切り替えができていると、安眠・熟睡にもつながり、翌朝、嫌な思いや感情を持ち越さないので、日中の活力が全く違ってきます。

普段は忙しくて、どうしても時間が取れない時には、週末を利用して気持ちをリセットする機会を作るといいでしょう。

さて、脳の働きやホルモン分泌などを踏まえた科学的根拠のある「ネガティブ感情を晴らす方法」を見ていきましょう。
参考にして、是非、気になるものを日々の生活の中に取り入れてみましょう。

気晴し法は大きく4つの体系に分けられます。

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▶︎ この他に、ネガティブ思考を断ち切るために役に立つことを、後述『8〈逆境に強くなる!〉レジリエンスを鍛えるための7つの法則』の【法則1〜2】の中でより深く触れていきたいと思います。

7.2. 立ち直りステップ

ネガティブな感情の底打ちをしたら、次は、より早く元の精神状態に戻すことを図る「立ち直り」のステップです。

このステップを効率良く踏むためにも「気持ちの立ち直りを加速させる精神の筋肉とも言える《レジリエンス・マッスル》を鍛える習慣」を身につけておくと良いでしょう。

▶︎ 《レジリエンス・マッスル》を鍛える習慣については、後ほど、『8〈逆境に強くなる!〉レジリエンスを鍛えるための7つの法則』の【法則3〜6】で詳しく見ていきたいと思います。

7.3. 教訓化

最後は、体験した困難な状況から克服までの間を振り返り、そこで得られた学びを次の機会に生かせるように「教訓化」するステップです。

そのためにも「多忙な毎日の中でも、時おり立ち止まり、振り返りの時間をもつ習慣」を持つことです。

▶︎ この習慣の中で使える考え方やワークなどを『8〈逆境に強くなる!〉レジリエンスを鍛えるための7つの法則』の【法則7】で取り上げたいと思います。

出典・参考 http://toyokeizai.net/articles/-/74334

8. レジリエンスを鍛えるための7つの法則

レジリエンス力(逆境に立ち向かう力)は誰もが持っていると言われていますが、ストレスの多い職場やギスギスした人間関係などの中に長くいると、その力は低下してしまいがちです。

どのような環境、状況に置かれてもレジレンス力を最大限に発揮できるように、普段からトレーニングして鍛えておきましょう。

各法則にあるワークを是非、活用してください。

8.1. 【法則1】ネガティブな感情の悪影響から脱出する

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ネガティブな感情は、それ自体が悪いものではありません。
もともとは、自分を守り、生き残っていくために必要だからこそ生じる感情で、「生存の本能」です。脅威や危険が目前に迫っているような時に、すばやく危機を察知して自己防衛するために私たちに備わった大切な能力です。

とはいえ、ネガティブな感情を自分でうまくコントロールできないと、その感情に自分の行動を支配されてしまうことになります。
ネガティブな感情が、無意識のうちに行動に問題を引き起こしてしまうのです。

例をあげてみましょう。

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このように、ネガティブ感情にうまく対処できないと、効率的に仕事を行う上でも、円滑に日常生活をおくる上でも、支障が出じることがあります。

出典・参考  http://toyokeizai.net/articles/-/74334?page=3

【ワーク】感情のラベリング

自分の中にあるモヤモヤした気持ちや焦り、すっきりしない思いなどを、「不安」「恐れ」「怒り」「嫉妬」「罪悪感」などのように、名前をつけてラベルづけしてみましょう。

ネガティブな感情は「見える化」するとコントロールしやすくなります。

また、見える化させるために自分の感情に向かい合うことによって、脳の論理的思考が働き、状況を客観的に見ることもできます。

8.2. 【法則2】役に立たない思い込みを手なづける

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まず、「思い込み」とは何でしょうか?

それは、過去の体験を通して刷り込まれた信念や価値観、自分の中にある思考パターンのことです。

問題が起きた時のように、何か外からの刺激を受けると、自分の持っている思い込みが動き出します。
そして、その「思い込み」によって「感情」が生まれ「行動」へと繋がります。

なので、ネガティブな感情に対処するには、根本の原因である自分の「思い込み」である思考パターンを知ることが重要です。

前出の久世氏は、その中でもよくあるマイナス思考のパターンを7つに分けて、それぞれに犬の名前を付けるというユニークな分類をされています。

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ちなみに、久世氏が思い込みに犬の名前をつけられたのは、思い込みのタイプをわかりやすくするためと、「いつの間にか、このワンちゃんが心の中に住みついてワンワン吠えているだけ」と考えれば、気も楽になるからという趣旨のようです。

これらの思い込みは、あくまでも過去の体験から後天的に無意識に刷り込まれた思考パターンであるだけで、決して人格の一部ではありません。

無意識のうちに身についてしまったものならば、意識をすることで手放すことも可能だと考えられます。思い込みを客観視して、自分との適切な距離を保つことが大切です。

【ワーク】思い込み犬どうする?

① まず、自分の中に住みついた思い込み犬のタイプを明確にします。

ストレスを受けた時、失敗を体験した時など、あなたの感情は表のどのタイプにあたりますか?
その感情から遡って(さかのぼって)自分の思い込み犬を探し出しましょう。

② 自分の中の思い込み犬に振り回されるのではなく、しっかり、主人として対処することを考えましょう。

飼い続けることも、手放すことも、あなたの選択次第です。
選択肢は3つあります。

⑴ 追放:思い込みが理不尽で信用できそうにない場合は、思い切って追い出す。

⑵ 受容:思い込みが現実的で根拠のある場合は、受け入れる。
例)「心配犬」はリスク回避のために必要なこともあります。

⑶ 訓練(手なづけ):思い込みを信じてよいのか 分かりにくい時には、状況によって使い分ける。
例)「批判犬」や「正義犬」には、そんなケースがあります。

出典・参考 http://online.sbcr.jp/2014/12/003903_3.html

思い込み=マインドセットにご興味がある方はこちらも合わせてお読みください。
http://the-lead-biz.com/mindset/

8.3. 【法則3】「やればできる!」という自信を身につける

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『6 逆境に強い人(レジリエンの高い強い人)の4つの特徴』のところで、自己効力感がレジリエンスの非常に重要な要素になっているというお話をしました。

自己効力感とは、自分の能力を信頼して、これから取り掛かろうとしていることを「自分は成し遂げることができる」と確信している状態のことです。

それは根拠のない自信から来ていることもあるし、今まで培ってきたスキルや知識にきちんと基づいていることもあります

自己効力感が高いと「やってみよう」という気になれるので、スムーズに行動につなげていくことができます。

自己効力感が高い人は、たとえ直面した問題が困難なものであっても、粘り強く取り組むことができ、問題解決しようとします。

また、「自分はできる」とポジティブなイメージを自身に対して持っているので、何事にも前向きになれて、良い結果に結びつく可能性がさらに高くなります。

人は自己効力感が低いと「きっとできない」と弱気になり、やる気も湧いてこないので、行動を起こしにくくなります。

行動できたとしても、最初から「自分にはできないだろう」と決めつけて取り掛かるので、あきらめも早く、逆境に立ち向かうことすらできません。

逆境に打ち勝つためにも、「やればできる!」と思える自信が必要不可欠です。

【ワーク】自己効力感を養う4つの方法

① 実際に行い成功体験を持つこと(直接的達成体験)→「実体験

「こんなこと絶対にできない!」と思っても、まずは、それに近づくための小さな目標を作って、そこへ向かって、とにかく行動を起こしましょう。
最初のハードルを低くすれば、やってみようという気にもなれるし、実現可能のはずです。
その小さな目標を実現したら「自分にもできた」という達成感と満足感が得られるので、自信にもつながります。

ひとつのことが達成できたら、目標のレベルを少しずつ上げていきます。
こうして小さな成功経験を積み上げていくと、次第に自信がついてくるので、同時に自己効力感もますますアップしていきます。

自分で体験することは実感を持つことができるので、自己効力感を養うために一番効果的な方法です。

② うまくいっている他人の行動を観察すること(代理体験)→「お手本

ミラーニューロンという言葉を耳にされたことがあるかと思います。
私たちが持っている神経細胞の一つで、「モノマネ細胞」とも呼ばれるものです。

例えば、錦織圭選手のテニスの試合を見て、自分がサーブを打っているような気になって思わず腕が動いてしまったり、クラッシックのコンサートで一流ピアニストの指の動きを見ていると、自分の指が勝手に動き出して、あたかも自分がピアノを弾いているような気になってくるようなことです。

他人がしていることでも観察しているうちに、自分のことと区別がつかなくなってしまうといった性質が、私たちの脳の仕組みにあるのです。

このモノマネ細胞を利用して、自分の目標をすでに達成している人や目指したいと思う憧れの人の行動や考え方などをよく観察してましょう。そうすることによって、その人の行動や考え方の基準値がだんだん自分の中で当たり前になっていきます。

③ 他者からの説得的な暗示を受けること(言語的説得)→「励まし

子供にテストを見せられた母親が、テストの点数にかかわらず、「よく頑張ったね」とか、「やっぱり○○ちゃんはできる子だね」などと言ったら、子供は「よし次も頑張ろう」とか「自分はできる子なんだ」という気になるということは想像がつくと思います。

なるべく、楽観的な人や前向きな人、また、自分のことを応援してくれるような人と一緒にいるようにしましょう。

身近に該当する人が見つからないということであれば、励まし合えるような仲間がいそうなコミュニティなどを探してみてはどうでしょうか。

④ 高揚感を体験すること(生理的・情動的喚起)→「ムード

生理的側面では、お酒などを用いて気分を盛り上げたり、普段より気を大きくしたりすることができます。

たまには、そういう使い方をしてもいいのかもしれませんが、それよりもグループで盛り上がるようなイベントを催したり、仲間と競争し合ったりして、意欲や生気が湧くような状況を作り出し、何かを達成できるように工夫をすると、より建設的です。

8.4. 【法則4】自分の「強み」を活かす

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誰もが「強み」と「弱み」を持っています。

ともすれば、私たちは自分の「弱み」の方へフォーカスしてしまいがちですが、「弱み」の矯正、改善をすることに労力を注ぐより、自分の「強み」を把握し、それを伸ばすことに力を入れる方が、はるかに効果的で効率が良いです。

苦手なことを克服するためには、相当の努力が必要ですし、精神的な負担も大きくなってきますが、もともと自分の得意なことであれば、最低限の労力で能力をのばしていくことが可能です。
まずは強みを伸ばすことに注力して、弱いところを補えるようにしていくことを考えてみましょう。

自分の強みを活かせるようになると、活力が湧いてきて、やっていて楽しいと思えるので幸福感も増してきます。なので、ますますやる気が出て、どんどん新しいことにチャレンジしたり、目標に向かって突き進んでいけるようになります。

また、自分の強みを自覚してよく使っていると、次第に自尊心が上がり、自信を持てるので、気分の落ち込むようなことがあったとしても、立ち直りが早かったりします。

レジリエンス力アップのためにも、日頃から自分の武器となる「強み」を磨いて、それを活かすことを心がけましょう。

そのためには、まず自分の強みを知ることが最も重要です。

いろいろな強み診断ツールも出回っていますが、ここではコーチング形式のワークで、あなたの強みを確認してみましょう。

【ワーク】強み発見コーチング

① 椅子を二つ向かい合わせに用意します。
② 片方に座ります。ここではコーチ役になりきります。
③ 反対側に座っているであろう自分に質問(下にまとめて記載)を投げかけます。

④ 次に反対側の椅子に座り、自分の役になります。
⑤ よく考えて質問の答えを出していきましょう。
⑥ 全て質問、回答し終えたら、出てきた答えを振り返り、今まで意識していなかった自分の資質を「強み」として「見える化」します。

《質問》

□ あなたが達成した最も大きなこと・成功したことは何ですか?
□ 自分に関して最も好きだと思える点は何ですか?
□ 何をしているときに最も楽しく感じますか?
□ どんなときに自分らしく感じられますか?
□ 自分がベストな状態で最高だと思えるときはどんなときですか?
□ 気がつくとついやってしまうことは何ですか?

自分の強みは、自分にとってはあまりにも当たり前で、無意識にできてしまうことが多いので、気づくことがなかなか困難です。
なので、椅子を移って実際に自分の体の立ち位置を変えて、コーチと自分の役割を使い分けると自分を客観視しやすくなります。

できれば、家族や友人、恋人などにコーチ役をしてもらうといいでしょう。
まず質問を投げかけてもらい、それから、あなたの出した答えに対してどう思うかフィードバック(意見)をもらうと、別の視点からあなたの強みを発見することも可能です。

8.5. 【法則5】心の支えとなる「サポーター」を作る

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レジリエンス(逆境を乗り越える力)は、もちろん自分自身の在り方に大きくかかっています。

しかし、人は、自分一人の力だけで生きていくことはできません。生きていくからには人との関わりを無視することはできません。

人から認められたり、褒められたり、応援してもらったり、時には厳しい指摘をしてもらったりすることによって、私たちは人間として成長していくことができます。
また、どんなに心の折れにくい人であっても、予期していなかったアクシデントや病に襲われたりしたら、目の前が真っ暗になってふさぎ込んでしまったり、挫(くじ)けてしまいそうになったりすることが、どうしてもあると思います。

そんな時、心から信頼できる家族や仲間がそばにいたらどうでしょうか?
孤独でないと思えるだけでも立ち直ろうと力が湧いてきませんか?

人とのつながりはレジリエンスにとっても、重要です。
普段から自分の周りの人との関係を大切にしていきましょう。

【ワーク】〈心のサポーター〉リストアップ

① 自分にとって心の支えになる最も大切な人を5人挙げる。

あなたの心のサポーターの中には、家族や仲間に限らず、職場の人間関係(上司、部下、同僚など)、尊敬するメンターや恩師などが含まれているかもしれません。

過去に助言や必要な情報を与えてくれた人、大変な時に手を差し伸べて助けてくれた人、または安心感を与えてくれた人はいませんでしたか?

② 普段から、その5人との信頼関係を構築していくことを心がける。

あなたにとって、心の支えになる大切な人たちです。日頃から助け合ったり、励ましあったりできる関係を築いていきましょう。
まずは率先して必要な時にこちらから手を差しのばしたり、ねぎらいの声をかけたりしましょう。心を込めて接していることは相手にも伝わるものです。
そして返報性の法則(何かを受け取った時にお返しをしなければと思ってしまう心理)で、あなたも同じような対応を相手からきっと受けとることでしょう。
豊かで誠実な関係を着実に育んでいきましょう。

8.6. 【法則6】「感謝」のポジティブ感情を高める

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感謝の感情は、ものの見方によっても変わってきます。

あって当たり前だと思っていると、感謝の気持ちは湧きませんが、当たり前のものなど何もないと考えることができれば、全てに感謝ができ、自分はとても恵まれていると感じることができます。感謝はポジティブな感情であり、幸福感を高めます。

辛いことが起きても感謝癖が付いていれば、その辛い状況の中でもプラスの面を探し出そうとするので、ストレスに対応することも容易になり、いったん落ち込んだとしても回復が早いはずです。

レジリエンスを強化するためにも、普段から感謝の気持ちを抱いて物事を捉えられるように訓練しておきましょう。

【ワーク】 感謝日記

① 寝る前に、その日の中で感謝できることを3つほど思い出す。
② その出来事を日記形式にして書き出す。
③ できれば「なぜ、その感謝できるような出来事が起きたのか」についてもじっくり考えてみる。
④ 「ありがたいなあ」という気持ちを胸の内に感じながら、日記を閉じる。

日常の中で感謝できることを見出し、感謝の気持ちを呼び起こすために、日記として書き留める習慣が非常に役に立ちます。

8.7. 【法則7】痛い体験から意味を学ぶ

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痛みを感じるような辛い経験をしたら、そのままにせず、俯瞰(ふかん)して振り返ることが大切です。その経験を通して気づいたことや感じたことなどを回想して、そこから得られたものを自分の中に落とし込んで、新たな学びにしましょう。

次の機会に生かせるように教訓化することを意識すると、マイナスに思われた体験が価値あるものとなり、自己成長のチャンスにもなります。

人は自分の人生経験を「物語」として作り上げていると言われています。同じ出来事であっても、その人がどのように脚色して物語化するかによって、出来事のとらわれ方が違ってくるのです。

次のワークを使って、起こった事に自分がどのような意味を与えているのか具体化してみましょう。

【ワーク】 レジリエンス・ストーリー

① 自分の身に起きた逆境の体験を、被害者でなく乗り越えた者の立場で、物語として組み立てていきます。

② ストーリーを立てるときは、特に以下の点に着目します。

□ 精神的な落ち込みから抜け出したきっかけは何か?
どん底の状態からどのように這い上がっていったのか?

③ 構築したストーリーを振り返り、その経験にはどんな意味があったのか探求します。

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まとめ

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

「レジリエンス」という言葉を身近に感じていただけるようになったのではないでしょうか?

レジリエンスとは、苦労の多い困難な境遇(=逆境)に置かれたしても、それをうまく克服して、その経験を更に自分にとってプラスにしていく能力のことでした。

また、そのレジリエンス力は3つの段階において発揮されることがお分かりになったと思います。

落ち込んでいく気持ちを「①底打ち」する。そこから、元の心理状態にまで「②立ち直り」を図り、その体験を振り返り、今後の対策として「③教訓化」するの3つのステージでした。

そして、「レジリエンス」は、鍛えることができるものです。

7つの法則の中でご紹介したワークを実践しながら、
第1ステージ:「底打ち」で使える「ネガティブな感情をコントロールする習慣」第2ステージ:「立ち直り」で使える「レジリエンス筋力を鍛える習慣」
第3ステージ:「教訓化」で使える「振り返りの時間を取り、内省する習慣」
を身につけて、レジリエンス力を強化していただければと思います。

そして、「柔軟さ」と「たくましさ」を持ち合わせた「しなやかな強さ」である、あなたのレジリエンスを最大限に使って、これからの激動の時代を乗り越えていかれることを心から願っています。

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ライター紹介 ライター一覧

杉本かおり

杉本かおり

海外在住。短期大学英語英文科卒業。

短大卒業後、銀行に就職。在職中に通っていたお料理教室の先生に憧れ、「私も料理研究家になりたい」いう思いがつのり、料理の勉強のために外国へ行くことを思い立つ。
短大の第二外国語だったフランス語が英語より気に入ったこともあり、フランスに標的を当てる。
約1年の予定での渡仏であったが、南仏コート・ダ・ジュール地方の温暖な気候、おいしい野菜や魚が豊富な地中海料理などが肌に合ってしまい、定住。
長年の専業主婦から、若くして(?)未亡人となり、勝手の違う外国で自分の常識が通じないことを改めて痛感する。

そんな海外生活経験者としての視点も記事に反映させていけたらいいなと思っています。
現在、経済的にも精神的にも完全自立を目指して奮闘中。

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