中小企業診断士が独立する方法は?集客の仕組みがあると成功する?

中小企業診断士として独立したい!
でも失敗はしたくないから、効果的な集客方法を知りたい!
会社に所属しながら中小企業診断士として働いている人がいます。
でも会社に属していると、いくら頑張っても給料に反映されなかったり、やりたいことができなかったりと、不満を抱えている人も多いです。
そこで中小企業診断士として独立を考える人が増えています。
中小企業診断士は難しい資格ですが、資格取得ができれば独立して成功すると決まったわけではありません。
必要なのは独立してから顧客を獲得するための集客力です。
ここでは中小企業診断士として独立する場合の集客方法や成功のためのコツを見ていきましょう。
またどんな人が失敗するのか、成功する人とはどんな違いがあるのかもご紹介します。
目次
中小企業診断士が独立する方法は?
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中小企業診断士は公認会計士や弁護士とは違って、資格を持っていなくても仕事をすることができます。
実際に資格はなくても企業のコンサル業務で活躍する人もいます。
しかし独立となれば、専門的な知識は持っていた方が良いですし、信用度をアピールするのには必要です。
独立のタイミング
まず独立のタイミングを見ていきましょう。
基本的に中小企業診断士の資格を取得したら、すぐに独立することが可能です。
ただ資格を持っているからといってすぐに取引先を獲得できるようなスキルを得たことにはなりません。
経験が信頼や顧客獲得に優位に働く世界なので、多くの場合、経験を積むことを重視しています。
ですから、若いうちは資格取得を狙いながら、社会人経験を積み重ねていきます。
そして資格取得後は民間の会社で企業内診断士として経験を積んでいきましょう。
中小企業診断士の資格試験を受ける人の多くは30代後半~40代が多いのです。
ですから独立する年齢も、30代後半~40代以降となっています。
独立すると決めたのであれば、準備に2年~3年かかると考えましょう。
退職の2年前くらいから独立開業を意識して、そこに向けた活動や行動を始めるのが良いです。
独立の流れ
中小企業診断士資格を取得してからの独立の流れを見ていきましょう。
①円満退社
まずは現在の会社を辞めなければなりませんが、その際は「円満退社」が理想です。
去る会社に迷惑をかけないことは最重要なことなので、例え気に入らないことや不満があっても、円満退社できる様な流れを作っていきましょう。
現在の会社で中小企業診断士として仕事をしていたのであれば尚更です。
ここでの人脈や職場との関係性が、今後何らかの縁になり、あなた自身の仕事に繋がる可能性があります。
そのためにも、退職の意思は早めに上司に伝え、円満退社を心がけるようにしましょう。
②開業する場所の確保
独立開業をする為には、事業を開く場所を確保する必要があります。
自宅兼オフィスにするにしても、事務所を借りるにしても、初期費用が発生します。
- オフィス・駐車場などの賃貸料
- デスク、椅子などの備品
- パソコンと周辺機器
- 名刺、社名の入った封筒、社判の作成
- ホームページ、ブログ、SNSの開設・運用費
- 広告宣伝費
いきなり独立するから、全てを揃えるというのは大変です。
事前にオフィスの場所を決めたり、備品発注をかけておくなどの準備が必要です。
③開業に必要な手続き
独立開業をする場合、事業を開始したら1ヶ月以内に「開業届」を出さなければなりません。
どこに提出するかというと、事務所がある管轄の税務署の窓口に行くか、郵送にて提出が可能です。
この時に確定申告のために青色申告承認申請書も一緒に提出すると良いでしょう。
これらの書類は国税庁のサイトからダウンロードできます。
また、ビジネス用の銀行口座も用意しておくと良いです。
業務に関わる資金繰りの把握が容易になりますし、プライベートと分けておくことで、管理しやすくなるメリットがあります。
屋号の入った銀行口座を開設する場合は、証明のために提出した開業届や運転免許証といった書類が必要になることもあるので、用意しておきましょう。
中小企業診断士の成功する集客の仕組みとは?
中小企業診断士の集客について紹介していきます。
失敗する人と成功する人の違い
中小企業診断士として独立する場合、成功する人と失敗する人がいるのは事実です。
この違いはどこにあるのでしょうか。
独立した中小企業診断士の中で仕事を依頼される人というのは、やはり実績と人脈がある人です。
現在、独立して活動している中小企業診断士の半数以上は、業界経験が15年以上あるといわれています。
それだけ実績や人脈が重視される事業だということが分かります。
人と人のネットワークを作ることは、中小企業診断士に限らず独立開業する人にとっては重要な要素です。
ですから、成功する人というのは人脈作りに積極的だということですね。
一方で、中小企業診断士を目指す人の中には、営業が苦手という人が多いのも事実です。
得手不得手があるのは仕方ありませんが、営業が苦手なまま何も努力をしない人は、失敗します。
それでも中小企業診断士として独立を目指すなら、会社員として働いているうちから、各種研究会・定例会に参加したり、情報交換会に顔を出すなど、積極的に行動するべきです。
その上で、集客するための仕組みを構築しておくことが重要になります。
成功する人の集客の仕組み
成功する人は実績や人脈の他に、新規顧客獲得のための「集客の仕組み」を持っています。
集客のための仕組みを作るヒントをご紹介します。
「売り」や「強み」を決める
あなたの「売り」や「強み」は何でしょうか。
今や多くが経験者であり、何人も存在する中小企業診断士の中で、あなたにしかない強みはありますか。
顧客は仕事を依頼する時に「決め手」があって、初めてお願いしようと考えます。
他の中小企業診断士でもできることを、当たり前にこなすだけでは、あなたに顧客はつきません。
例えば中小企業診断士の他に司法書士の資格を持っているなら、ダブルライセンスによって可能となる事業内容が変わってきます。
より具体的にできることを顧客にアピールできますので、大きな強みになります。
企業のどんな困りごとを解決できるのかを具体的に提示していきましょう。
このようにあなたの強みや売りを前に出すことで、顧客があなたを選ぶ理由になります。
営業スタイルを確立する
一口に「営業」といっても、様々な方法があります。
そして人にも個性があるので、その人に合った方法を使わないと、「みんなが成功している方法」だとしても、逆効果になる可能性があります。
どんなスタイルがあるか見ていきましょう。
ドアノック営業
昔ながらの訪問による営業方法です。
もしあなたが前職や前々職で営業をしていて、大きな功績をあげているなら、この方法が向いています。
目に見える商品ではありませんが、どう売り込むべきか、顧客が何を求めているのかを判断できる経験を持っているはずです。
時代の流れで飛び込みでの営業を嫌う企業が増えているので、まずはメールなどでアポイントを取りましょう。
ただ売り込みはメールで行うのではなく、あなたの言葉で伝えることができれば、信頼関係を築くチャンスでもあります。
ネットワークを利用
中小企業診断士や司法書士など同業者からの紹介や、中小企業診断士のコミュニティに参加して仕事を獲得する方法です。
同業者に広く人脈があれば、あなたの人となりを知っている人から、顧客へ紹介をお願いすることができます。
初対面で売り込みをするよりも、話を聞いてもらえる可能性が高いです。
また中小企業診断士のコミュニティでは、顧客側から中小企業診断士を探すようなサイトも多く存在します。
そこに登録しておいて、上手にアピールできれば顧客獲得に繋がるでしょう。
どちらにしても、コミュニケーションが得意な人ほど、効果を発揮しやすい方法です。
情報発信
ホームページやブログなどのコンテンツを作成して、それを営業ツールにする方法です。
自分の足で歩き回るよりも、インターネット上で営業が動き回っているイメージになるので効率が良いです。
顧客に役立つ情報や、顧客の不安や悩みを解決するヒントなどを記事にして発信します。
そしてサービスを利用したいという顧客からの問い合わせや申し込みを待ちます。
重要なのはターゲットとして「誰に」向けた情報なのかを明確にすることと、「情報の質」が良質であることです。
他の中小企業診断士にはない独自性、専門性、強みなどを上手にアピールできれば、効果は絶大です。
ただし充実したコンテンツを作るのには時間と手間がかかるので、早めに取りかかりましょう。
「見た目」も重要
集客のために自分を売り込むのであれば、見た目も重要視しましょう。
よく「仕事ができれば、見た目は関係ない」と思っている人がいますが、目の前にスーツを着て清潔感のある人と、ラフな服装で愛想のない人がいたら、どちらに仕事をお願いしたいでしょうか。
人は第一印象で多くの情報を得て、相手を判断するものです。
集客に力を入れるなら、ビジネスマンとして清潔感や信頼性のある服装や身だしなみ、話しやすそうな雰囲気などは意識しましょう。
これだけでも、大きな営業ツールになります。
見た目で相手を安心させることもできます。
「この人に任せてみよう」と思ってもらえる外見は大切なことです。
中小企業診断士の独立で失敗しないコツとは?
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中小企業診断士の独立で失敗しないためには、どうすればよいのでしょうか。
失敗談を踏まえて、失敗しないコツを見ていきましょう。
成功者の年収
一般的にいわれている中小企業診断士の年収は、平均で700万円~800万円です。
これだけ聞くと高い年収のように見えますよね。
ただ中小企業診断士の資格を取得したら自動的にこの年収が稼げるというわけではありません。
そもそも中小企業診断士の資格は経営に携わっているベテランサラリーマンが知識向上や、スキルアップを目的に取得するケースが多いのです。
そのため、資格取得をする前から年収が高い層のサラリーマンということになります。
その結果、中小企業診断士の平均年収が高くなっているのです。
一方で、独立して開業した場合の年収は1000万円にもなるといわれています。
ただ1000万円を稼ぐ中小企業診断士は、中小企業診断士以外のフィールドでも活躍している場合がほとんどです。
またインターネットを使った集客の仕組みを勉強することによって、新規顧客の獲得にも成功しています。
このように中小企業診断士として独立して成功するためには、営業力が必要なのです。
失敗談
中小企業診断士の資格は合格率20%以下の難関資格です。
それだけに資格を取得すれば、独立して仕事が得られると考えている人が多いです。
会社員として中小企業診断士をするならともかく、独立となれば集客から始めなければなりません。
それなのに、中小企業診断士で独立する人の中には、勉強をして知識を付ければなんとかなると考える人が多いです。
その結果、独立してからも知識をつけることにばかり、力を入れていて仕事を取ることができません。
独立しても仕事がなければ食べていけないのは当たり前ですが、仕事を取るためには営業が必要です。
待っていれば仕事が降ってくるような時代ではないので、自分で動かないといけないといけないのに、実際に営業ができない人が多いのです。
その結果、仕事がない=食べていけないとなり、最終的に廃業に追い込まれます。
意気揚々と独立したものの、結局会社に戻るという失敗をしている人がたくさんいます。
失敗しないコツ
中小企業診断士は「知識ばかり備えようとする」ことで失敗します。
中小企業診断士は資格取得の延長線上にあるので、専門知識が多ければ多いほど、成功に近づくというイメージを持っている人が多いのです。
しかしどんなに専門知識を持っていても、実際にリアルな現場での実績がある人には相手にされません。
専門知識よりもこれまでの実績を重視する企業が多いので、勉強よりも実践で力を付けていく方が成功します。
独立するなら営業力を付けることも重要です。
たくさん存在する中小企業診断士の中で、あなたを選んでもらうためには、選ぶに値する理由や決め手が必要です。
実績があればそれが武器になりますが、独立したばかりなら自身で強み、専門性、他との違い、何ができるのかを明確にして、それを分かりやすくアピールする力が必要になります。
集客のための人脈作りのために、セミナーを開いたり、コミュニティに参加したりと、積極的に動けるかにもかかっています。
更に独立して一自営業者になった際には、収入を権利化していくという考え方も重要です。
サラリーマンなら収入は毎月の給料やボーナスなどに固定されてしまいますが、自営業者は収入の形を選択することができます。
中小企業診断士という資格を活かすなら、企業の顧問になるなどのアプローチが収入の権利化には有益です。
中小企業診断士の仕事には、毎回顔を合わせて打合せをしなければいけないというルールはありません。
どうすれば企業の満足度が高い状態でお金を支払ってもらえるか、そのための立ち位置はどこなのかを考えること、そして実践していくことが成功へ繋がります。
まとめ
いかがでしたか?
中小企業診断士が独立して成功するためには、資格を取得して安心していてはいけません。
実績と人脈がモノを言う世界なので、できるだけ実績を積んでいくこと、人脈を築いておくことです。
また新規顧客を獲得する為に、営業力を身につけること、集客する仕組みを構築することが最重要になります。
専門知識だけ増やしていけば顧客獲得に繋がると考えている中小企業診断士は失敗します。
あなたの強み、売り、専門性などを明確にして、あなたにお願いすると何をしてくれるのかを具体的に提示してアピールしていきましょう。
営業と言っても訪問、ネットワークに参加、Web集客など様々な方法があるので、あなたがやりやすい方法、あなたに合った方法を選ぶと効率が良いでしょう。