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【繁盛店の条件】飲食店成功のための34のチェックポイント

 2017/06/16 マーケティング
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繁盛店と閑古鳥が泣いているお店の違いは何だと思いますか?

立地、商品内容、市場調査…などはもちろん重要な条件となりますが、それ意外にも、もっと基本的かつ簡単に今すぐできることがあります。

筆者は、フードコーディネートやレストランのプロデュース・不動産経営などを経験、親族の多くは飲食関係の事業を営んでいます。

そのような背景もあり、店舗を訪問するだけで、その店が成功するか否かは、だいたい予想がつくようになりました。

実は、店舗運営の成否の差は、ほんの些細な差だったりします。

そこで、本記事では、飲食店を中心に店舗運営を成功させるための、些細だけれど非常に大事な「飲食店成功のための34のチェックポイント」をまとめて掲載してみました。

あなたのお店の現状をチェックしていただき、繁盛店作りの参考にしていただければと思います。

目次

1.店舗部門

1.1 クレンリネス(清潔の保持)は完璧ですか

飲食店は、口から入る食べ物や飲み物を取り扱うお店です。言い換えれば、清潔で当たり前、不衛生だと管理各所の監視や指導も入ります。

うちは綺麗にしていると思う「あなた」のお店でも、段々慣れて来てしまっていつの間にか経営者だけが納得している“綺麗・清潔”になっていませんか?

1.2トイレは充実していますか

ある意味昨今の飲食店ではトイレは目玉かも知れません。
飲み食いに関係ないと思われがちなトイレですが、不潔は論外、トイレでしばし時間が過ごせる位のクオリティーが欲しいものです。

勿論賃貸の状況や予算を掛けたくても出来ない場合の方が多いでしょうが、そんな場合でも少なくても上記のクレンリネスは必然です。

アルバイトさん等数人いる場合は、清掃表などを作って1日の中でも定期的にの点検をお勧めします。

又少なくとも短いけれど一定時間を過ごすトイレは、店舗にとって情報発信の良いスペースでもあります。

これからの期間限定の商品、お得なセットの組み合わせ、宴会の価格等々、短くてもピンポイントで発信できる情報は限りなくあります。使わない手はありません。

ただし、何でもかんでもポップやチラシを張り付けて、落ち着かないトイレになるのは逆効果。あくまでも、さり気なくセンス良くがお勧めです。

1.3乱雑な私物の置きっぱなしや散乱はありませんか

これは割と小さなお店や狭い所で起こりますが、カウンターなどに経営者やアルバイトさんの私物が置かれていませんか?

バック・スマホ等々きちんとした整理整頓は、飲食店でなくとも当たり前。お代金を頂くお客様がいらっしゃる店舗で場所がないは通用しません。

1.4定期的な中掃除や大掃除をしていますか

毎日の厨房や店舗・トイレのお掃除メンテナンスは当たり前のことですが、定期的な中掃除や大掃除は出来ていますか?

何が中掃除で大掃除なのかは各店舗の規模や掃除人員にもよりますが、出来れば毎日手を掛けたいのは山々だけど、中々そうはいかないのが、換気扇・窓など。

筆者の経験上、押しなべて繁盛店というのはどこを見ても綺麗で整理整頓が行き届いている店舗が多いように思います。

稀に味は旨いが、店舗は油のつららが換気扇からぶら下がっているような笑えるほどの汚さが売りの繁盛店も有ります。

そんな所はずば抜けて旨いか、汚さを忘れるほどの何かがある繁盛店。そんなものは数百店か数千店に1店あるかないか、幻想だと思っていいですね。

1.5店舗前・玄関の清掃の不十分

店舗前は毎日ほうきで掃いていますか? その後、水撒きも大事な要素です。玄関も又然り。

「あなた」のお店が安価な飲食物を出す店で、そんな一流料亭のような事しなくていいと「あなた」は思っているかもしません。

しかし、もしも「あなた」の店の近くに、同じような価格帯で似たようなお味のクオリティーで、且つ、玄関前も掃かれて水撒きもされていたら、お客様は間違いなくそちらのお店に行くでしょう。

玄関はお店の顔です。

1.6厨房機器は上手く活用できていますか

誰でも新店舗をオープンするときは、ピカピカの厨房機器や什器で開店はさせたいもの。

勿論それは人情です。しかし待って!新品のそれも厨房機器はとてもお高く新品ばかりで揃えると大変な支出になり、オープン時の開店資金の大きなお荷物になります。

食器などの什器は、お店の個性にもなるので店主のセンスを活かしたものを揃えても悪くはないとは思いますが、厨房機器は新品であろうが中古であろうがそうは変わりません。

どころか、飲食店はオープン3年以内に80%以上が閉店すると言われている業界。

探せば質の良い新中古のような厨房機器がいっぱい出回っています。これを利用しない手はありません。

ただし注意点としては、安いけれど遠方で結局送料が多大に掛ってしまう、取り付け費が掛かってしまう、採寸が合っていないので動線や使い勝手が非常に悪い・・・等々。

出来れば厨房の設置などを行う施工会社さんに相談に乗ってもらうのが賢いですね。

1.7 Wi-fi free、 charge free出来ていますか

この時代にwi-fiの使い放題と、電源チャージ使い放題は当たり前になりつつあるサービスの1つです。

ノートパソコンの充電のみならず、昨今はスマホも充電したいもの。

筆者がオーナーなら、softbank、au、docomo、ymobile、ezweb 位のメインの充電器は揃えておきます。

メニューに書き込むか、小さなポップで十分に告知出来ます。競合他社が近くに沢山ある場合、こういった小さな心遣いが勝ち組に繋がります。

店舗がビルの中に入っていたりマンション1階の店舗などという場合は、オーナーさんがマンションタイプ・ビルタイプの契約をしていないか確かめてみるのもお勧めです。入っておられなかったら、交渉してみるのも1つですね。

1.8室温調整に気を配っていますか

秋から春にかけて、「あなた」は厨房で火も使うし寒い表にも出ない。
お客様にも気を使って暖房バンバン入れていますってお店ありますよね。

全てではないですが、お客様は暑いのです。典型はデパート。

店員さん達はブラウスにベストみたいな服装ですが、お客様は寒い外部からやって来るのである程度は着込んで来ますよね。

それが何故か店員さんの心地よい温度に設定されているのかというほどポカポカの店内、暑くて仕方ありません。

逆に、クーラーの効き過ぎている店内。今度は店員さん達はカーディガンを羽織っています。

飲食店も然りです。適正温度、心地よい温度を心がけて下さい。

又空調機器の場所によってはどうしても寒い席等ある場合は、ブランケットを用意する心遣いは必要です。

1.9ライブハウスのような音量になっていませんか

「あなた」のお店のBGМは適切な音量で、お店の雰囲気に合った音楽ですか?

時々若いスタッフが運営しているお店に行くと、ライブハウスと思われるくらいの大音量で、同行者との会話もままならぬお店があります。

又、音楽の選曲がお店のイメージに全く合っていないちんぷんかんぷんなお店も多々あります。雰囲気も大きな売り物の1つです。最初に店のイメージに合った音楽のエリアを考えておくと良いでしょう。

昨今は、大きめのスクリーン等で映像を見せるお店も多いですが、その時もお店に合った作品の選択は大事です。

オーナーやスタッフがどれほどお好きでも趣味で野球やサッカーなどスポーツカフェでもないのに流すのは止めましょう。そのカラーが付いてしまいます。

1.10店内の明るさは適切ですか

そのお店のコンセプトや雰囲気に合った適切な明るさは調節できていますか?

「あなた」のお店がムーディーなショットバーとかなら別ですが、人はとかく「明るく」「暖かな」ところに集まる習性があります。

照明の色合いや明るさ、落ち着き度合いなど飲食店には一見関係ないと思っても考慮する価値はあります。

お料理が美味しく見えたり不味く見えたりする違いもあるので研究することをお勧めします。

その代り、明るくするという事は、汚れもよく見えます。清掃は必須ですね。

1.11わかりやすくセンスの良い看板を出していますか

分からない看板揚げていませんか?

見てくれはいいけれど、カフェなのかバーなのかレストランなのか全く分からない。食事を摂りたくても、アルコールメインなのか軽食程度なのか分からない。お料理の区分も分からない、フレンチ?イタリアン?スパニッシュ?エスニック?何料理かも分からない、価格も想像つかないお店入りたいですか?

確かに今はネットで簡単に検索は出来ますが、店名とて同じ、読めない・・

それよりも、最低必要な情報が分かる明解でセンスのいい看板、これが大事です。外から中が見渡せる店舗ばかりではありません。

時々、名前だけ確認できるような看板が有りますが、これは十分にお客様を持っているような料理人さんが満を持して開店するような場合か、ずっと順調に経営されてきた店舗の移転や支店開店向きです。

もし、あなたが飲食店新規参入者なら止めた方が無難というものです。

ああいった看板は飲食店経営上級者向きと位置付けた方が正しいというものです。

もし、あなたが、店名だけ書いたひっそりとした看板を出したいのなら、皆に認知されるまで、老舗になるまで頑張ってみるというモチベーションにされるのもいいかも知れません。

看板をデザインして貰うときも1人よがりではいけません。

それぞれの地域の美観・景観、地区の条例によっては、大きさ・使ってよい色、ダメな色・電飾の禁止など沢山の規定がある地区も有ります。

また、デザイナーさん任せにしておいても、どうしてもデザイン優先に走ってしまう傾向があるので分かりづらい看板になってしまう危険性もあります。

経営する飲食店のコンセプトと必要な情報を十分にデザイナーさんと話し合って決めることが大事です。

看板の種類は、企画や規定などに合うものなら何でもいいとは思います。
普通の看板・木の看板・電飾・タペストリー形式等々、探せば面白いものが沢山あります。

看板はお店の顔であるという事を忘れないことが大切です。

2.メンタル部門

2.1笑顔と愛想をふりまいていますか

飲食店は、飲食を取り扱う商売ですが、サービス業とも言います。

生き馬の目を抜くような迅速かつ複雑な現代社会で、人々は疲れ切っています。

一日の中でも一番ほっと一息つけるお昼休みや休憩時間に来店下さるお客様に笑顔と愛想を振りまいていますか?

無理に繕った笑顔でなくても構いません。アルカイックスマイルという仏像の微笑みでお客様の心を癒してあげて下さい。

あなたが本当に飲食店の経営を楽しめていたら、自ずとアルカイックスマイルになるはずです。

2.2店内でスタッフを罵倒したり愚痴を言ったりしていないか

筆者の住んでいる家の近くに、昔は行列のできていた讃岐うどん屋さんがあります。今でも味はそこそこ美味しく、うどんの腰もかなりあります。

30年前の行列店から現在の変わった事と言えば、大将が息子さんになった事とちょっと出汁の香りが変わったくらい。

なのに、今は行列どころか閑古鳥。殆どお客様が入っているのを見た事がありません。出汁の味が変わることは確かに大変なことだけど、閑古鳥の鳴いている原因はそれだけなのか?

筆者には長年観察して到った結論があります。

うどん屋さんは、息子である大将、大将の母、大将の妻というスタッフのラインナップです。息子である大将と妻、二人の仲は普通のようですが、大将が年老いて少し動きが緩慢になって来た母親の事をお客に聞こえるほどの声で罵倒するのです。

「早よせんか!」「○○してあるのか!」等々。それに相対して母が何か言おうものなら、「うるさいわ!」と返ります。

親不孝な行動・言動、そのマイナスオーラ満タンの様に、のど越しの良いはずのうどんも喉を通りません。

筆者はもちろん口出しをするような関係ではないので黙っていますが、他のお客様もきっと、「もっと母親を大事にしてやればいいのに」とか、「親の事をボロカス言っている奴の物は食いたくないな」などと思っているはずです。

特に家族間でやっている飲食店は要注意。他人のスタッフさんのように遠慮がないので、日頃の夫婦・親子喧嘩が丸事出ていますよ。

2.3お客様のプライベートに干渉しすぎていませんか

質の良い常連さんがいて下さるのは有難いことですが、お客様のプライベートに踏み込み過ぎていませんか?

「仕事何をしてんの?」「あれ(同行者)、彼氏(彼女)?」「給料いくら?」・・・等々。

全くもって要らぬお世話です。筆者の場合、こういう事が始まった時点でそのお店に行くのは残念ながらご遠慮します。

飲食店は、あなたの好奇心充足場ではありませんし、大人として他人にはそれなりの距離感を持つことが大事です。

2.4噂話満開の店内

そのお客様がいない時に、他の常連様やスタッフとそのお客様の噂話に花が咲いていませんか?

それほど常連でない方や常連さんでも次は我が身かと感じます。又、新規のお客様も何気ないふりしてよく聞いておられます。

これは、結構流行らないお店の原因の大きなパーセンテージを占めます。

店が、店主と常連様達とのコミュニティーの場と化して、新規のお客様など居心地が悪い以外の何物でもないのです。

しかし長い間には熱心な常連様も1人、又1人と減っていきます。売り上げの伸び率も上がりません。

付かず離れず、どんな方にも居心地の良い環境をご提供できるのが、本当のサービス業のプロですね。

2.5大声・出禁候補のお客様への対応はできていますか

常連さんや団体さん等でよく見かけるのが、貸し切り状態で騒ぐお客様の存在。楽しそうなのは結構なのですが、お客様はその方達だけではありません。

他のお客様は心の中では、「うるさいなあ・・」と必ず思っておられます。夜のアルコール類を提供する居酒屋さん等では少々は致し方ないのですが、昼間のカフェなどでは迷惑な場合が多いですね。

ではどうするか?

名店と言われるお店はそのあしらいが本当に上手です。

「他のお客様もいらっしゃいますので、もう少しお声を小さくお願いします」
など注意をし、他のお客様にはお会計の際などに、「騒がしくて申し訳ございませんでした。」などの一言があります。

これだけでお客様は大事にされていると感じます。

たいてい声が大きくなっている事に大声のお客様自体が気付かれてない場合が多いのですが、常連様でいつまで経っても改善してくださらない場合は、出禁もやむなし、上質なお客様を守るにはその勇気も大切です。

2.6堅苦しすぎるサービスの提供をしていませんか

お客様に対して、真面目なサービスをご提供することは、それは素晴らしい事です。しかし、「あなた」のサービス、どこか間違っていませんか?

筆者の住む街に、かつて絶品と太鼓判を押してもいい天婦羅屋さんがありました。

カウンターでの提供で、若い頃銀座で修業をされたという大将の天婦羅はじめ、コースに一緒に組み込まれているトマトのサラダも茶碗蒸しも、赤だし、漬物、ご飯、デザートに至るまで一切の文句が出ないクオリティーでした。

ただし、一点だけ、真面目すぎるが故の欠点がありました。

大将の指示で奥の厨房から天婦羅以外の料理や什器が出てくるのですが、それを出した後、お運びさんの女性が2人、カウンター背後の土間、お客様から約3メートル位の所に直立不動で立っているのです。

勿論、お客様に不備があったら直ぐに対処できるようにとの大将の配慮なのは分かりますが、食べている方はこれまた喉を通りません。やり過ぎも又、否なのです。

似たようなお店で高級串揚げのお店もそうでした。店主は真剣に仕事とお客様に向き合っているつもりなのでしょうが、ここは、直立不動+スタッフへの罵倒です。

美味しくて食べに行きたくても、お友達もNG。これをかっこいいと思っている店主さんもたまにはいらっしゃるから厄介です。

厳しい料理の修行の場の張りつめた空気というのとはちょっと違います。

2.7返事のない店内スタッフはいませんか

これも時々見かけますが、飲食店やそれ以外でも、店主やオーナーさんの指示に対して、「はい」という返事のないスタッフさんのいるお店。

お客の方が、(聞こえているの?聞こえてないの?黙っていて良い訳? 何か機嫌が悪い訳?)と、心の中で色々と突っ込んでしまいます。

挙句の果ては大抵がお客様の前で叱れない店主の方が気を使ってしまう始末。返事が明朗であることは、サービス業の鉄則です。

2.8立地と提供サービスは一致していますか

これは、別の章でもお料理の事でお話ししますが、あなたが出店している場所はあなたが売りたい飲食物の商品と一致していますか?

例えば、高級住宅街にリーズナブルな定食やラーメン、逆に下町のガヤガヤした場所に、アフタヌーンティーを主流にした紅茶専門店などの『場違い』な事になっていませんか?

わざとそういうアンバランスな出店をして繁盛店になる場合もありますが、やはりレアケースと思った方が賢明です。

お料理や店舗にもTPOが確実にあるという事です。

3.ソフト部門

3.1セット商品は充実していますか

充実したセット商品は、客単価のアップに直結します。

お客様のお好みにもよりますが、メインのお料理にプラスアルファで汁物・一品・コーヒー等がお得な価格でセットになっているのはお客様の好感度高しです。

逆に、ちまちまと要らないというお客様の為には、メイン料理の単品出しも揃えて下さい。

メインは同じで選択肢があるという事が大事なのです。

ラーメン単品のみのお店と、セットで餃子3個と半チャーハンがお得な価格でセットに、で同じようなお味のクオリティーなら、確実に後者の方が人気が高いです。

特別なものでなくても構いません。グランドメニューにあるセットにするとお客様が喜びそうな組み合わせで良いのです。

3.2チケットやポイントカードは活用できていますか

コーヒーなどのチケットに関しては、常連様を作っていく強い味方になってくれます。

お客様に数回ご来店頂いたらさり気なくお勧めしても結構ですし、ポップやグランドメニューに、コーヒーチケット11杯分で4500円と明記しておけば、450円の定価だと1杯お得だとお客様は気付きます。

筆者がこの前プロデュースしたカフェでは、ちょっと作戦がありました。450円定価のコーヒー販売で、6杯で2250円のコーヒーチケット販売にしたのです。

チケット買ってもちゃんと来るかな?無駄にならないかな?とお客様は心理的に損をするんじゃないかと心配するのですが、それとて、2000円台なら・・・と感じ、お財布の紐を解いて下さる方も多いようです。

もし、11枚綴りのチケットが売れないとお悩みの店主さんがいらしたら、6枚チケットを試してみて下さい。

ただし、ランチは6枚で1枚サービスにしていてはちょっと問題です。ランチの場合は11枚で1食分が無料とか、原価計算きついようなら、デザートサービスとか工夫をして下さい。

チケットをご利用にならないお客様には、ポイントカードも有効です。
この場合は、あくまでコーヒーチケットの方がお得になっていないとだめですが、10杯召し上がったら1杯サービスとか、お店により色々工夫してみるのも楽しいです。

コーヒーチケットご活用のお客様はポイントカードは無しにするなどの工夫も忘れずに。

3.3クーポンは活用できていますか

あなたのお店で独自のクーポンのようなものは作っていますか?

内容はそう難しいものでなくて構いません。『水曜日:レディースデイ パンケーキセットフルーツ増量』とか『水曜日レディースデイ パンケーキセット、800円→700円』でも良いのです。

何らかのお得感が出せていればお客様は来店くださいます。

一時期、筆者の家族がハワイのワイキキに住んでいて、遊びに行くと必ずクーポン探しから1日の食のスケジュールが決まりました。

今日のランチは○○(店舗)が何割引のクーポン出しているからここね!とか、新規開店のクーポン出ているから行ってみようよ、とか。

いろんなお店にもクーポンは置いてありますし、ハワイの場合は道沿いのボックスにいっぱいクーポンが有り活用できました。

印刷物としてのクーポン置き場が難しければ、スマホのページ表示で十分です。どれほど魅力的なクーポンの中身かが問題なのですから。

3.4期間限定・数量限定を使っていますか

人はとかく限定商品に弱いもの。特に日本人は「限定」の2文字に弱いです。

その季節にしか味わえない旬の食材を使った商品、又時間や手間を多くかけての数量限定、赤字覚悟の数量限定はお客様にとっては大きな魅力、使わない手はありません。

又、こういう限定商品を提供していると、“常に動いていて頑張っているお店”という好印象があります。

商品は手作りに越したことはありませんが、デザートなんかの場合、きちんと探せば業務用でかなりレベルの高い季節ものが必ずあります。

テーブルの上の小さなポップで構わないので、プラスアルファの客単価アップの努力をしていくことが大切です。

4.飲食物部門

4.1飲食物の提供時間は適切ですか

飲食物の提供時間は適切ですか?

統計によると、お昼の休憩時間が1時間のサラリーマンやOLさんは、提供時間が7分を過ぎてくると、「遅いな・・・」と感じ始めてしまうそうです。

確かにランチ場までの往復時間に待ち時間、食べる時間など足していくと決して十分な休憩時間とは言えません。そんな中で待ち時間に20分とか取られてしまうと、余程のことがない限りは敬遠されても当然ですね。

ちゃんとした料理人さんは、仕込み8割9割と言われます。特にランチの場合、ゆっくりお話ししながらのマダムのランチ会でない限りお客様は時間との勝負です。

美味しいけれど、あなたのお店に行くと会社に帰れない!
これも、あなたのお店が流行らない大きな理由です。

4.2あなたのお店の武器や目玉商品はなんですか

あなたのお店の武器や目玉商品になる飲食物は何ですか?
あなたやスタッフは即答できますか?

例えばそれは、オムライスでも、ラーメン&半チャーハンセットでも、日替わり定食でも、本日仕入れの海の幸お刺身盛り合わせ、でも何でもいいのです。

自分のお店の主力商品を皆(店側・客側)が理解できていて、お客様もそれを目当てに来店なさるし、スタッフ側も売り込める、「あれ」が食べたかったら、「あれ」が美味しいのは「あそこ!」と言って貰えばしめたものです。

4.3美味しく感じる工夫をしていますか

見た目も変わらない、基本の味もそうは変わらない・・だけど何故か、あそこのお店は美味しく感じるし、又行ってみたい・・・ そう感じるお店ってありますよね。

もちろん、大きな決定打がある勝ち組のお店もありますが、このページを読んでくださっているという事は、経営に四苦八苦の方も多いと思います。

お料理は、まさに愛情だと筆者は思っています。

家族に食べさせるのでも、不特定多数のお客様に食べて頂くのでも、あなたのお店のお客様に食べて頂いて喜んで頂く事がやりがいであり喜び。そう思えない方は飲食店を経営されない方が無難です。大変な手間と労働ですから。

そんな中でも、何かもう一手間お客様に喜んで頂きたいと考えるオーナーさんも多いと思います。

そんなオーナーさんは「秘訣」を持ってください。ちょっとしたことで良いのです。

例えば、鳥つくねの照り焼きなどを作った時に、ちょっと柑橘系の皮を散らすとか(お吸い物の吸い口のような)、中身にも旬の野菜、例えば蓮根や牛蒡を入れて食感を工夫するとか、フライなどの揚げ物の衣に何かを足すとか、毎回でなくてもいいので時には変化球でやってみて下さい。

人は、脂と糖を美味しいと脳が判断するそうですが、美味しくてもヘルシー志向の現代は敬遠されがちですね。そんな中で、「葛」等を使って「とろり」とした感触を美味しいと感じる場合が多いようです。

例えば、とろろ汁・あんかけ・ポタージュスープ・とろりとしたソース・プリン等のトロリ系デザート等々。研究してみて下さい。

4.4飽くなき味の探求をしていますか

美味しい主力商品も出来た、そこそこお客様も入っている、ちょっと安心なあなたは、飽くなき味の探求はしていますか?

そこそこお客様の入っている時点で、もうあなたのお店のお味は盗まれつつあると思っていいでしょう。

味の変化・劣化、他店の研究、新しい商品の開発等々、飲食店を経営してる以上、やることは一杯あります。

主力商品の人気は保ちつつ、お客様が飽きない工夫も考えていかないと競合店ができるのはあっという間であることを肝に命じることが大切です。

4.5日替わりメニューは充実していますか。

グランドメニュー等の他にその日のメニューがある店舗では、今日は何を食べさせてくれるのかは、お客様にとっては大きな関心事です。出来れば理想としては、『お肉メイン』『お魚メイン』『丼かパスタメイン』のように2~3つの選択肢から選べるのが理想です。

ずっと時間内あるのが理想ではありますが、売り切れ御免で構いません。

その表示が、店外の玄関口にイーゼルに乗った黒板に書いてあれば、筆者は絶対にチェックします。売り切れたら、横棒で消すか、完売シールをぺたり。そうすれば、お客様は今度こそと思ってご来店くださいます。

お客様と心理合戦を繰り広げて下さい。

4.6メニューの見せ方(表現)を工夫していますか

例えば、あなたのお店が激戦区でランチを提供しているお店としましょう。
同じようなクオリティーのお店も沢山あるとします。
では、お客様はどのような情報で、本日のランチを決めて下さるのでしょうか?

あなたのお店がランチ時には行列のできる強力で魅力的なな主力商品を既にお持ちならば問題はないでしょうが、そうでない場合お客様はその日の気分や体調、前の日に食べたものを考えたりしてメニューを決めますよね。

そんな場合、メニューにほんの一工夫があれば、お客様の食指も動きやすいはずです。

例えば、単純に

・鰺フライ定食→淡路島産鰺のフライ自家製タルタル添え定食
・生姜焼き定食→国内産豚の新生姜焼き定食
・ナポリタン →旬野菜の具沢山ナポリタン

等のようにちょっとした産地や旬が入るだけで随分と美味しそうに感じられたり、頑張っているお店の印象が高まります。

ただし、高級フレンチなどであるような、余りに長すぎたりメルヘンチックなものはランチ商戦時には「めんどうくさそう・・」と思えるのでそこそこの表現が大事です。

こういったメニュー看板を店頭に掲げて下さい。売り切れたら、堂々と『完売』『売り切れ御免』これが又宣伝になります。

イーゼルに黒板手書き。これで十分です。

これが充実してくると、お客様の中には今日は何を食べさせてくれるのだろう、早く行かなきゃ売る切れる、と「あなた」の店のランチを楽しみにして下さる固定のファンも増えるはずです。

4.7料理の色彩に気を配っていますか

お料理は味に頼るところが多いのは事実ですが、見た目にお客様が惹かれる部分が多いのも事実です。美味しいそうに「見える」ことは絶対条件です。

食器等に気遣うのも大事な要素ですが、料理自体の色彩が美しく美味しそうに見えることもとても大事な要素です。

よく、美味しそうに見えるお料理の色彩として、白・黒・赤・黄・緑が料理の美味しく見える五色として言われますが、これを上手に配置できているのとそうでないお料理は見栄えに相当の差が出てきます。

この色彩の中では、黒が食品としては一番少数かも知れませんが、ない場合は
小鉢などの食器で補いましょう。

全体の視覚に入る中で五色を意識して揃えて下さい。

4.8小鉢やサイドディッシュに手を抜いていませんか

あなたがランチを提供しようとする場合、どうしてもメインディシュにあなたの集中力が集まってしまうのは仕方のないことですが、しかし、小鉢物やサイドディッシュにこそセンスを光らせていただきたいと思います。

そこが充実していると、根強いファンが付きます。

逆にメインばかり充実していればよいと考え、小鉢やサイドディッシュは業務用ばかり使っていると、ちょっと気の利いたお店ができると直ぐに浮気をされてまうでしょう。

旬で出盛りの安いものを探し小鉢物にしたり、価格の安定している乾物ものを上手に使うことも賢いやり方です。

乾物もの場合、ちゃんとしたメーカーのものを業務スーパーで買えば価格も抑えられるし長持ちもします。ひじき・高野豆腐・マカロニ・春雨・切干大根等々、これらを使って和風にも洋風にも調理してサイドの一品を作り上げて下さい。

又、香の物一つをとっても、まずい業務用を適当に盛り付けておくのと、本来は捨ててしまう大根やニンジンの皮で醤油漬けを作ったり、だし汁を取った後の昆布で簡単な塩昆布を作ったり、如何様にも廃棄部分を有効活用もできます。

又、人手不足などの理由でどうしても業務用しか使えない場合もあるとは思います。そんな場合は、何かフレッシュなものを混ぜる、例えばポテトサラダにきゅうりの薄切を混ぜるなどもいいアイデアです。

あなたがどうすればお客様が喜んで下さるかを自分事として捉えることが出来ているかです。

4.9仕入れを工夫していますか

美味しいお料理をお客様に提供する為には、仕入れを整えるのは大変大事な作業です。

あなたのお店が巨大な飲食店グループや、産地直結などの強みを持っている店舗さんならそう心配はないかもしれませんが、大抵の飲食店の方は、オーナーさん1人にスタッフさん数人というのが普通ではないでしょうか。

そうなると、やはり仕入れは『命』です。

1~2店舗位の経営では、そう沢山の金額を仕入れてくれる店舗でない限り、正直言って毎日目利きの担当者が食品を見ていないと、知らないうちに品質のレベルが落ちていたという事はとてもよくあります。

また、安価に仕入れるには、どこの仕入れ先が幾らという情報も大事です。節約主婦さん顔負けの情報量と情熱が必要です。

4.10メーカーの業務用食品展示会に出席していますか

例えばカフェ開店などの場合、コーヒーのメーカーや食品のメーカーが何十社も集まって展示会を開催することがあります。

筆者も先般プロデュースしたカフェ開店の際、こんな物まで業務用が有るのだという驚きと、レベルの高さにびっくりしました。

各社競合ですからメーカーも一生懸命です。

どうしてもオーナーさんは、開店時は色々と必要なものを見に行くのですが、その後は足が遠のきます。

しかし、商品は日進月歩。きっと久しぶりに行かれたら驚くこと間違いなしです。

新しいあなたのお店の新商品や主力商品を作り出すにもこういった展示会を見て回るのも大切な仕事です。
定期的に訪問してスタッフ同行で意見を聞いてみるのも大事です。

4.11トレンドの変化に敏感ですか

お料理やお店のスタイル、食に関する考え方にも流行があります。

有力な主力商品や武器を持っているお店は強いですが、それとてトレンドの波に押されることもあるのです。

今なら健康志向が強いのでどうしてもヘルシーなものに人気が集まります。特に女性はとても敏感です。

女性の心を掴んだ飲食店は勝ち組に入れると、筆者はよくクライアントさんにお伝えするのですが、本当にそうです。

デートの時や合コン・宴会の時を考えて見て下さい。
「どこにする?」「あそこの○○が美味しい。」「どこどこの料理や雰囲気は最高!」等の会話が交わされ、結局イニシアティブは女性が握っています。

『当店は、揚げ物油は当日しか使用しません』等の売り方を筆者ならするかもしれません。
酸化した油は使わないという健康志向に乗っかります。
その分原価が上がったら、堂々とプラス50円とか頂けばいいのです。

お客様は、価値がある・正しいと思うコストパフォーマンスにはお代を出してくださるものです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

あなたのお店が流行らない34のチェックポイントの中で、思い当たる点はありましたか?

いくつ思い当たるかをパーセンテージにしたら、それがあなたのお店の『流行らない度』です。

もちろん新規に開店される方が参考にして下さっても嬉しいです。

折角人生の夢を掛けて飲食店を開業されても、ほんのちょっとした事の積みでねで直ぐに3年未満80%閉店のカウントに入ってしまいます。

開業資金も多額の借り入れなどしていたら、借金を返すために開業したようなものですね。

それはではあまりに勿体ない。

どうか1つでも2つでも参考にして頂いて、長く続く飲食店の経営をなさって下さい。『めざせ!!老舗』の勢いで。

そして、飲食店の元気な街は活性化しています。どうかあなたの街を活気付け、そしてお客様の健康や元気に関われるような飲食店を目指してくださいね。

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