レスターワンダーマンとは?広告の神様?

レスターワンダーマンってどういう人?
広告業界の神様って呼ばれる理由は?
レスターワンダーマンを知っていますか。
広告やマーケティング業界の人の中では有名な人物です。
これからマーケティングを学びたい、今のマーケティングに足りないものを知りたいなどと考えている人にとっては、かなり参考になると思います。
ここではレスターワンダーマンがどんな人で、何をした人なのかを知るところから始めましょう。
そしてレスターワンダーマンが提唱する「成功する会社が知らねばならない20のルール」についても書いていきます。
一体、どんなマーケティングなのか、参考にしてみてくださいね。
目次
- 広告の神様「レスターワンダーマン」とはどんな人?
- レスターワンダーマンが提唱したダイレクトマーケティングとは?
- 広告の神「レスターワンダーマン」から学ぶ「売る」秘訣とは?
- ①ダイレクトマーケティングは戦術ではなく戦略である
- ②主役は製品ではなく、消費者でなければならない
- ③個々の顧客や見込客に対し、一人の対象としてコミュニケーションをとる
- ④「なぜ私に?」に答えること
- ⑤広告は消費者の認識・態度だけでなく、行動も変えなければならない
- ⑥利益を生む広告
- ⑦「ブランド体験」を作る
- ⑧関係を創造する
- ⑨個々の顧客の生涯価値を知り、投資する
- ⑩「サスペクツ」(不確定見込客)は「プロスペクツ」(見込客)ではない
- ⑪メディアはコンタクト戦略である
- ⑫顧客にアクセスできる体制をとる
- ⑬勇気を出して双方向の対話を始める
- ⑭言葉には出なかった「いつ」を学ぶ
- ⑮広告カリキュラムをつくる
- ⑯ロイヤリティ(忠誠心)を高める意図のもとで顧客を獲得する
- ⑰ロイヤリティは継続的なプログラムである
- ⑱マーケットシェアの獲得ではなく、ロイヤル顧客のシェア拡大が利益を生む
- ⑲あなたの価値は、持っている知識の量によってきまる
- ⑳会社は聞くべきだ
- まとめ
広告の神様「レスターワンダーマン」とはどんな人?
レスターワンダーマンはアメリカのWunderman社の創始者です。
そして世界のダイレクトマーケティング界の第一人者として、アメリカ三大広告人のひとりです。
世界で初めて「ダイレクトマーケティング」という言葉を提唱した人物でもあります。
通販販売やダイレクトメールが今では当たり前に使われていますが、昔はアダルト部門でしか使用されていませんでした。
レスターワンダーマンはそこにダイレクトマーケティングという考えで切り込み、商業界に革命を起こしたといわれています。
日本においては、1985年に電通との合併会社である「電通ワンダーマン」を始動させました。
2007年にはWPP100%出資で「ワンダーマン インターナショナル」が東京を拠点に設立されました。
ビジネスではもちろんですが、家庭に入っている主婦や独立を考えている起業家にも有効な方法として、世界中に広まっています。
レスターワンダーマンは、世界の宣伝・広告業界ではトップで支持を得ている巨大メディアを作りだした人物なのです。
レスターワンダーマンが提唱したダイレクトマーケティングとは?
レスターワンダーマンが提唱するダイレクトマーケティングは、個客と直接的な双方向のコミュニケーションを行って、相手の反応を測定しながら、顧客ニーズや嗜好に合わせた顧客本位のマーケティングを目指しています。
その中でのポイントは大きく5つあります。
①顧客
顧客への直接的なアプローチを行います。
顧客からの率直な反応を見ることができます。
②カリキュラム
行動喚起のために行う、教育プログラムです。
コミュニケーションにおけるシナリオを組み立てていきます。
③レスポンス
顧客の反応を見ます。
反応によってはアプローチの方法を変えたり、工夫をする必要があります。
④効果と結果の計測
結果が出たからOKではなく、アクセスログやコンバーションなどを測定します。
そこからヒントを得てより良い対策を練ることが必要です。
⑤顧客関係
顧客が何を必要にしているのか、顧客が求める価値を提供します。
その後も継続的で良質な顧客コミュニケーションを大切にします。
こうした要素は進化するデジタルマーケティングの中でも重要視されるポイントです。
時代が変わっても親和性が高いことが分かります。
レスターワンダーマンが提唱したのは昔の話ですが、ダイレクトマーケティングの考えは廃れることがなく、今でも脚光を浴び続けているのです。
広告の神「レスターワンダーマン」から学ぶ「売る」秘訣とは?
レスターワンダーマンから売る秘訣を学びたいなら、「成功する会社が知らねばならない20のルール」を外すことは出来ません。
マーケティングや経営という世界に身を置くなら、原点とも言うべき言葉です。
よく「初心に返る」といわれますが、初心者もプロも頭に入れておいてほしい内容になっています。
レスターワンダーマンが試行錯誤を繰り返しながら見つけた「成功するダイレクトマーケティング」のために必要な約束事です。
①ダイレクトマーケティングは戦術ではなく戦略である
ダイレクトマーケティングはDM、クーポン、電話、CMのどこにも当てはまりません。
Webサイトでもプロモーションでもありません。
価値のある顧客を獲得して維持しようとする、「強い関与への意志である」とレスターワンダーマンは言っています。
②主役は製品ではなく、消費者でなければならない
利益をあげるために、売りたい商品やサービスのことばかり調べる人がいますが、主役はそれを買ってくれる消費者です。
しかも消費者をひとくくりにするのではなく、消費者1人1人によって異なる要求を満足させることが大切です。
消費者の声を聞いて学べば、何を求めているのかを教えてくれます。
③個々の顧客や見込客に対し、一人の対象としてコミュニケーションをとる
商品やサービスを知ることも大切ですが、広告も消費者1人1人のニーズに応えるものがベストです。
万人に向けた広告ではなくターゲットを絞ったダイレクトマーケティングをすることもコミュニケーションの一部としてとらえることが必要です。
④「なぜ私に?」に答えること
顧客の中で湧き起る危険な疑問は「どうして私に?」という部分です。
この疑問に的確に応えられるか、顧客の理性と感性の両方を納得させる答えを提供し続けなければなりません。
しかも顧客は表にだして質問してくることはないので、顧客とのコミュニケーションの中で気づくことが重要です。
⑤広告は消費者の認識・態度だけでなく、行動も変えなければならない
顧客の反応が良かったとしても、実際に販売に結び付くのはごく一部です。
商品やサービスに対する問合せ、サンプル、購入、リピート購入など、計測できる顧客の具体的な行動を変えていく必要があります。
⑥利益を生む広告
広告によってもたらされる利益や、成果は測定可能なので、計測できるのが当たり前になっています。
広告の目的を間違えずに測定可能な利益を得るための投資であるべきです。
⑦「ブランド体験」を作る
ブランドは顧客にとってニーズを満たしてくれる体験に成り得ないと意味がありません。
見た目、店頭購入、再購入、アフターサービス、コミュニケーションに至るまで、顧客に対して高い満足度を継続的に与えるものです。
⑧関係を創造する
コミュニケーションによって信頼関係を築いた顧客との関係は育ち続けますが、偶然の出会いからの関係性は育ちにくいです。
買い手と売り手の関係が良いほど、利益は大きくなると考えましょう。
⑨個々の顧客の生涯価値を知り、投資する
1人の顧客に一生を通じて販売する場合のコストを知っておくべきです。
ロイヤリティの高い顧客を創造、維持していく為にも、どのくらいのコストをかけるべきかを知っておきましょう。
⑩「サスペクツ」(不確定見込客)は「プロスペクツ」(見込客)ではない
見込み客は購入する意思や能力を持っていますが、不確定見込み客は同じ要素を持ち合わせていません。
これは見込み客とのコミュニケーションは販売コストの軽減に繋がるものの、逆は広告費を増大させるだけということを覚えておきましょう。
⑪メディアはコンタクト戦略である
メディアから得られる測定可能な結果は重要ですが、露出量はそれほどでもありません。
顧客との関係構築を始めるなら「コンタクト」一択になります。
⑫顧客にアクセスできる体制をとる
顧客に対する情報源になり、データベースになるために、できるだけ多くのコミュニケーション手段を用意してサービスの提供に努めましょう。
顧客がどうすればあなたと接触できるのか分からなければ、顧客が求めているものを伝えることができません。
⑬勇気を出して双方向の対話を始める
商品やサービスを売りたいと顧客に対して一方的に話すのは逆効果です。
大切なのは顧客の話に耳を傾けることです。
1人1人のニーズについて理解を示すことで、顧客に感謝されます。
一方通行の広告は今すぐ辞めて、双方向の情報共有にシフトしましょう。
⑭言葉には出なかった「いつ」を学ぶ
「今はいらない」というのは、「これはいらない」という意味です。
いつになれば買う気になるのかを知っているのは、顧客だけなのでそれを正しい方法で尋ねることができれば、いつになるのかを教えてもらえます。
⑮広告カリキュラムをつくる
「カリキュラム」とは1回にひとつの情報を教える学習システムです、
個々の広告メッセージは前回学んだ情報に積み上げられていくので、勧めている商品やサービスのどこが優れていて、なぜそれを買うべきなのかを顧客に教えることができます。
⑯ロイヤリティ(忠誠心)を高める意図のもとで顧客を獲得する
ロイヤリティを持った顧客を集めるためには、おまけや特典に頼るのは間違いです。
その商品やサービス自体の価値をもって説得し、顧客を獲得しなければ意味がありません。
ロイヤリティを持った顧客は他社競合にとっても最良の顧客になる可能性があることを忘れてはいけません。
⑰ロイヤリティは継続的なプログラムである
全てに満足している顧客が離れていくことはありません。
でも、ただ満足しているだけの顧客は前触れもなく離れていく可能性があります。
そのためには継続的な関係を構築する必要があり、優良顧客に対して保有内容に応じた優遇処置を提供しましょう。
これによって他社競合から顧客を「奪い取る」ことを避けることができます。
⑱マーケットシェアの獲得ではなく、ロイヤル顧客のシェア拡大が利益を生む
新規顧客の獲得よりも、既存の優良顧客に時間やエネルギーを注ぐべきです。
どの企業でも利益の90%がリピート購入者で成り立っています。
1人の新規顧客獲得は、1人の既存顧客を維持することの6倍~10倍の経費を必要とします。
⑲あなたの価値は、持っている知識の量によってきまる
情報の収集にはお金がかかりますが、そこで知識を得られれば儲けものです。
知識があれば成功に繋がり、失敗を最小限に食い止めることができます。
企業も個人も持っている知識以上の存在にはなれません。
⑳会社は聞くべきだ
あなたから話しかけるよりも、顧客の声に耳を傾けるべきです。
そこにコミュニケーションのヒントがあります。
まとめ
いかがでしたか?
レスターワンダーマンはダイレクトマーケティングを提唱した人物です。
自身の経験から試行錯誤して生み出したダイレクトマーケティングは、時代が移り変わる現代でも色あせることなく語り継がれています。
顧客の声を聞き、顧客のニーズに応えることを求められる現代において、レスターワンダーマンの教えをどう具現化するかは大きな課題です。
顧客とのコミュニケーションを密にして、試行錯誤を繰り返しながら成功へのシナリオを考えてみましょう。
レスターワンダーマンの「成功する会社が知らねばならない20のルール」を振り返りながら、マーケティングについて見なおすと新しい結果が生まれるかもしれません。