高額商品の作り方|高額にするべき理由と価値を圧倒的に高める方法

ご自身でビジネスをされていると、できるだけ利益が確保できる〝高額商品〟を作りたいと思う場面があります。
一口に高額商品と言っても色々な切り口があり、また単に高額なだけでうまくいく訳ではありません。当然「その商品を利用する人の役に立つ」からこそ高額となり、あなた自身の利益にも繋がります。
しかしそのことに気がついてはいても、具体的にはどのように作れば「相手の役に立ち」かつ「自分の利益になる」高額な商品にできるのか、頭を悩ませている方も多いでしょう。
そこで今回は自身の高額商品(連続セミナー)でここ数年安定して年間1億円以上売り上げている私、田中祐一が「高額商品の作り方」についてお話しします。
そもそも高額商品はどういったものがあるのか、なぜビジネスを成功させる上で高額商品を持つことが有利に働くのか、高額商品をつくってその価値を高める方法・考え方などをご紹介。
本記事を読んで、今まで具体的にはわからなかった高額商品のイメージを掴み、ビジネスを進めれば着実に利益を増やしていけるヒントを得てください。
目次
1.そもそも高額商品とは|どういったモノが高額になりやすいのか
高額商品に興味を持ってはいても、そもそも高額商品のイメージが湧きにくい方もいらっしゃるでしょう。まずは「高額商品とはどういったモノか?」をお伝えしていきます。
1-1.高額商品のよくある種類とそれぞれの特徴
現在、高額商品でよくある種類は以下の3つです。
- 個別コンサルティング
- 連続講座(複数回のセミナー)
- オンライン動画講座(オンラインスクール)
他にも種類はありますが、高額商品をつくるのであれば基本的にこの3つを頭に入れておくと良いでしょう。それぞれの特徴を順に解説します。
高額商品の種類①.個別コンサルティング
高額商品のひとつ目は〝個別コンサルティング〟。1対1で個別に顧客からの相談を受け、今顧客が悩んでいることを一緒になって解決していくサービスです。
個別コンサルティングは今回紹介している高額商品の中ではもっとも価値があがりやすく、価格も高くなりやすいサービスです。なぜなら個別コンサルは顧客の今の状況に合わせたきめ細かい対応が可能だから。
- なぜうまくいっていないのか
- 良くするためにはどういった対策・行動が必要なのか
これらを、その顧客に合ったカタチでハッキリと示しやすくなっています。
あとでご紹介する〝連続講座〟や〝オンライン動画講座〟では、基本的に複数人に教える・提供することを前提としています。それらの場合、個別コンサルティングを挟まなければ顧客ひとりひとりに完全に対応することは難しいでしょう。
個別コンサルティングはとても有効な価値あるサービスです。
高額商品の種類②.連続講座(複数回のセミナー)
高額商品のふたつめは〝連続講座(複数回のセミナー)〟です。長めのセミナーを複数回に渡って開いていき、深い内容を教える講座サービスです。
セミナーと聞いて想像するのは、2時間以内の単発講義だと思います。しかしそれではその講義で紹介されている手法について分かるのは触り程度。受講生をしっかり実践できるレベルにまで導くことはかなり難しいでしょう。
そのため丁寧に時間をかけて教えていく連続講座は価値が高くなります。また、セミナーであれば複数人を一度に教えることができるため、収益性も高くなりやすいサービスです。
高額商品の種類③.オンライン動画講座(オンラインスクール)
高額商品の最後は〝オンライン動画講座(オンラインスクール)〟。ネット上でいつでも観ることができる動画を提供するサービスです。
長時間であったり複数の動画を提供するときには専用の会員サイトをつくり、ログイン情報を知っている人だけが利用できるようにするのが一般的です。
動画は文字や音声だけとは違って、一度にかなりの情報量を与えることができます。そのため他の媒体よりもわかりやすく、価値があがりやすい=高額にしやすいのです。
さらにオンライン動画講座は1度作りさえすれば、そのサービスを観るためのIDやパスワードを発行するだけで良いので圧倒的に手離れがよく、手間をかけずに売上をあげやすいサービスです。そのため以前よりもオンラインスクールはとても注目されています。
【※はじめは特に「手間をかけずに売上をあげること」に囚われない】
高額商品、特にオンライン動画講座をつくる時の注意点があります。それは「手間をかけずに売上をあげること」に囚われないこと。はじめは特に気をつける必要があるでしょう。
利益を生み出しやすい高額商品の構想をしていると、どうしても手離れの良さを重視したくなる衝動に駆られます。そうなると最初からオンライン動画講座を作りたくなるものです。
しかし重要なのは目先の収益性よりも「それが顧客の悩みを解決できる価値ある商品であるかどうか」です。高額商品をつくったことがない人ほど、最初に動画講座をつくってしまうと顧客のニーズや本質から外れた〝需要の少ない売りにくい商品〟になる可能性があります。
まずは手間を掛けてでも〝本質をついた本当に価値ある商品〟をつくり、それを土台にあとで動画講座に落としこむ方がスムーズです。
1-2.〝高額商品〟は30万円以上が目安
〝高額商品〟とは一体いくらからのモノを指すのか、ハッキリとした定義は決まっていません。しかし私が個人的に目安としているのは「30万円以上」です。
30万円以上の高額商品になると、以下のようなメリットが大きくなります。
- 充分な売上・利益を確保できる
- 集客導線・売上予想が立てやすくなる
- 顧客の悩み解決に全力を注げるようになる
- 本気度の高い顧客が集まる
どれも事業を健全かつ有益にするためには欠かせない要素です。
もし今あなたの事業がうまくいっていない場合、それは上のような要素が弱く、なかなか軌道に乗せられない、あるいは乗せたとしても頭打ちになりやすい商品を扱っているから、という可能性も充分あり得ます。
上でご紹介したメリットを把握できると〝なぜ高額商品が重要なのか〟が理解しやすくなります。詳しい解説は「2.高額商品にするべき理由|これから起業する初心者ほど高額にするべき」で後述します。
1-2-1.高額商品のイメージが湧かないのは「自分が高額商品を買ったことがない」から
高額商品の目安は〝30万円以上〟とお伝えしましたが、もしかすると「30万円以上の商品」がどういったモノなのかをイマイチよくわからないかもしれません。
後ほどすぐ具体的な高額商品の例をご紹介しますが、基本的に高額商品のイメージが湧かないのは「そもそもあなた自身が高額商品を買ったことがないから」でしょう。
何かしらの高額商品を買ったことがあるならば、自分がその商品を利用しているので以下のことが肌でわかります。
- どういった形式、運営方法で提供すると良さそうか
- どの程度効果があるのか
- 高額商品を買うときの心境
実際に参加した体験から商品をつくった人と、単に想像して商品を作った人では、そのクオリティや運営の仕方に明らかな差が出ます。
できればすでに実績を出している講座に参加できると、高額商品をつくる際に非常に役立つはずです。
1-2-2.自分が買ったことのある金額までの高額商品しか作れない
よく言われるのは「自分が買ったことのある金額までの高額商品しか作れない」ということ。
つくった人の設定にもよりますが、大抵30万円の講座には30万円の価値や講義内容、100万円以上の講座では100万円以上の価値や内容・工夫がされているのがセオリーです。
もしあなたが思い描いている金額設定があるならば、先行投資としてその金額をつかって実際に提供されている高額商品を購入しておけば、具体的に作れるようになるでしょう。
1-2-3.参考となる高額商品をオマージュするのが一番手っ取り早い
あなた自身が参加した高額講座・商品の中でよいと感じたモノがあるならば、その商品をオマージュして構築するのが一番手っ取り早いです。
私も「プロダクトローンチ実践講座」という100万円以上する高額のマーケティング講座を開催していますが、私の受講生で講座商品をつくったことのない人は私の講座を自分の分野に置き換えて高額商品をつくっています。
実際に自分が高額商品を利用して成果をあげられたなら、その商品の構成・運営方法をまるっと参考にしてみるとよいでしょう。
1-3.高額商品の例|スピードと価値を両立して提供できる作り方と流れ
私がオススメする高額商品の例、そして作る流れを軽くご紹介します。
先ほど知識として高額商品の種類を並べてみましたが、実際の商品に落としこむとなると、やはり具体的にどのような内容になっているのかを把握しておく方が良いでしょう。
「さっきご説明した3つの高額商品をすべて組み合わせたサービス」にすると威力が高まります。具体的には以下の通りです。
<高額商品の例>
- 販売金額:30〜50万円(税抜)
- 講座期間:6ヶ月間の連続講座
- 講座時間:1回につき5時間ほどのリアルセミナー(11〜17時、中休憩1時間など)
- 開催頻度:東京のセミナー会場にて1ヶ月に1回開催。計6回
- その他 :
・月に1回の個別コンサルティング(Zoomで1時間ほど)
・月に1回のグループコンサルティング(Zoomで1時間ほど)
・講義内容は録画した動画を後日、専用サイトにアップ。いつでも観れる
・チャットにて質疑応答
・講座の後に毎回セミナー会場近くの飲食店で懇親会(別途食費) など
このように一見すると大きな枠組みとしては連続講座なのですが、個別コンサル(グループコンサル)・動画講座も組み合わせています。そうすることで講座で教えた内容でわからない点や、受講されている方に合わせた対応もでき、圧倒的な価値が備わります。
1-3-1.商品をつくる流れ:最初に強力な高額商品をつくってから下位商品をつくる
基本的には次のような流れでつくると、商品の価値が高まりやすくなります。
- 流れ①:先ほどご紹介した個別コンサル・動画提供も組み合わせた30万円以上の〝複合連続講座〟をつくり、第1期生を募集
- 流れ②:第1期を開催することで得られた学び、受講生の実績・声などをもとに講座をブラッシュアップ
- 流れ③:次回以降開催・ブラッシュアップを繰り返す
- 流れ④:自分の講座が充分な価値あるサービスであることを確認できた段階で、開催講座の録画をそのまま流用してオンライン動画講座(オンラインコース)を開設
- 流れ⑤:オンライン動画講座は、連続講座からリアルセミナーやコンサルを抜いたコースにする
このようにまず最初に〝連続講座〟をつくった後、〝オンライン動画講座〟をつくると良いでしょう。
先ほど〝オンライン動画講座〟のところでもお話ししましたが、利益を得たいあまりに先に下位商品として動画講座(オンラインスクール)を作ってしまうと以下のデメリットがあります。
- 動画講座をつくってから提供しなければいけないと考えるので、かなり時間が掛かるか結局は完成しない
- 上位商品と下位商品のバランスがうまく取れず、下位商品が思ったよりも低い価値になりやすい
- 実際にその商品が有効かどうかの確認が取りにくいので価値を高めにくい
ぜひ、まずは連続講座をつくり、受講生の方が圧倒的な成果を出せるように集中してください。
【経験が足りないと思うなら個別コンサルティングをこなしたり、講座の手伝いをする】
もしそもそも連続講座をつくるまでの知識やノウハウ、経験が足りていないようであれば、先に個別コンサルティングをこなして、しっかりと実績・経験をつくるとよいでしょう。
個別コンサルティングであれば、比較的高額にしやすいのと、お相手が何に困っているのか・どう対応すべきかを臨機応変に対処することができます。
また、これから講座を立ち上げる人、あるいは自分が受講している講座の先生の「講座を運営するお手伝い」をするのも手です。お手伝いの費用はもらえない可能性もありますが、講座を実際に運営することで得られる経験はとても有意義なモノでしょう。
ビジネスをする以上、スピード感は大事ですがご自身の経験・価値を高めるための準備をしてからでも遅くはありません。
2.高額商品にするべき理由|これから起業する初心者ほど高額にするべき
ここまでで〝高額商品〟とはどういったモノかはなんとなくでもイメージできたのではないでしょうか。ここからは「なぜ商品を高額にするべきなのか」をお伝えします。
第1章でも少し触れましたが、高額商品にすべき理由は次の通り。
- ①:充分な売上・利益を確保できるから
- ②:集客導線・売上予想が立てやすくなるから
- ③:顧客の悩み解決に全力を注げるようになるから
- ④:本気度の高い顧客が集まるから
それぞれあなたのビジネスを加速させ、有効なモノにするためにとても大切な要素。しっかり見ていきましょう。
高額商品にすべき理由①.充分な売上・利益を確保できるから
高額商品にすべき理由のひとつめは、〝充分な売上・利益を確保できるから〟です。
例えばあなたの商品が5,000円の場合と50万円の場合では、年商1,000万円を達成するための販売個数は大きく変わります。
<年商1000万円を目標とした場合>
目標年商 | 商品単価 | 販売個数(年間) | 販売個数(月間) |
1000万円 | 5,000円 | 2,000個 | 167個 |
500,000円 | 20個 | 1〜2個 |
実のところ商品を売ろうとするときに必要な広告費や労力は、商品単価によって極端に変わるものではありません。月167個売らないといけないのか、それとも月1〜2個売ることに集中すればよいのか。
もしあなたがひとり起業家、コーチ・コンサルなど小規模で活動されている方であれば、まず間違いなく月に数個の販売で充分に生計を立てられる状態にした方が良いでしょう。
月に数個売れば事業が成り立つ高額商品は、現実的かつ圧倒的な利益をもたらします。
高額商品にすべき理由②.集客導線・売上予想が立てやすくなるから
高額商品にすべき理由のふたつめは、〝集客導線・売上予想が立てやすくなるから〟。
売上をキチンと予想するためには商品の購入者だけを計算するのではなく、その元となる商品を買ってくれそうな人、つまり〝見込客〟を集めるところから逆算する必要があります。
<50万円の連続講座で逆算した場合>
目標売上 | 成約数 | 商品に興味を持った人 (説明会・個別相談参加など) |
見込客数 |
150万円 | 3人 | 10人 | 100人 |
50万円の商品なら↗︎ | 成約率が30%とすると↗︎ | 見込客の10%が興味を持つとすると↗︎ |
上のように、もし50万円の商品を持っていて150万円の売上が欲しいならば、まず成約数は3人必要です。そして成約率が30%だとすれば、商品に興味を持ってくれる人が10人必要だとわかります。さらに全体の10%が商品に興味を持つのであれば、最初の見込客は100人必要になるということ。
このように最終的に3人に買ってもらうためには100人が必要だとわかれば、100人を集められる〝集客導線(集客の流れ)〟を用意すれば良いと考えられます。これによりひとつひとつの目標が明確になっていくので、机上の空論ではなく地に足のついたビジネスが可能になるのです。
高額商品にすべき理由③.顧客の悩み解決に全力を注げるようになるから
そして高額商品にすべき理由の3つ目は〝顧客の悩み解決に全力を注げるようになるから〟です。
高額商品にすることで、ここまでお話してきた通り「充分な利益を確保できる」「売上の予測が立てやすくなる」状態になります。
すると講座開催中や日頃でも、売上の心配をそこまでしなくても済むようになります。それによってあなたの商品を購入した人に全力を注げるようになるのです。
高額商品にすべき理由③-1.充分に利益を確保できない商品を扱っていると悪循環に陥る
もしあなたの商品が充分な利益を確保できない商品の場合、次のような悪循環に陥る可能性が高くなります。
<利益を確保できないとき>
高額商品を持っていない → 思うように利益が確保できない → 数をこなさなくては生活できないので全ての仕事になかなか全力を注ぎにくい → 顧客の成果が出ず評判もなかなか良くならない → 集客や資金繰りに忙しくなり自分の商品開発や自己投資に時間を避けない → 価値ある商品にできず高額にならない → 思うように利益が確保できない → ★以降ループ
こうなってしまうと、いくら仕事をしても儲からない負のスパイラルにハマってしまうでしょう。とても忙しいはずなのになぜか事業が良くならないと悩んでいる方は、一度冷静にご自身の事業を見つめ直してみる必要があるでしょう。
高額商品にすべき理由③-2.顧客に全力を注ぐと本当のお客様の声が集まる
充分利益を確保できる仕事をしていると、あなたは顧客の悩み・問題解決に全力を注げるようになります。すると自然と顧客もよくなり、成果が出たり満足度が高まります。
それによって〝本当のお客様の声〟が集まるようになるのです。
お客様の声は、あなたの商品の価値をズバリ表すパラメータのようなモノ。いくらあなたがサービスのアピールをしたとしても、あなたの商品が本当に良いものであるなら、それを利用した人が喜んでいる様子や実績を伝えられるはずなのです。
顧客に対して全力を注ぎ、成果が上がれば上がるほど、満足すればするほど、その顧客はあなたのファンになり協力をしてくれやすくなります。
そうすればあなたのビジネスのすべての行動に対してプラスの力が働きやすくなります。
高額商品にすべき理由④.本気度の高い顧客が集まるから
高額商品にすべき理由の最後は〝本気度の高い顧客が集まるから〟です。本気度の高い顧客が集まると以下のようなメリットがあります。
- あなたの講座に参加しよう・何かを学び取ろうとする意欲が高い
- 高い費用を払っているため実際に行動を起こして実践しよう(元を取ろう)としやすい
それによって、もし同じ内容であったとしても金額が低い講座よりも高い講座の方が実質的に成果が出やすかったり、行動を起こしてもらいやすいでしょう。
理由まとめ:本当の信頼・利益を得られてビジネスの土台が強固になる
- ①:充分な売上・利益を確保できるから
- ②:集客導線・売上予想が立てやすくなるから
- ③:顧客の悩み解決に全力を注げるようになるから
- ④:本気度の高い顧客が集まるから
上のようなここまでご紹介してきたことを総合すると、しっかりとした高額商品を持つことで本当の信頼・利益を得られてあなたのビジネスの土台が強固になります。
そもそも土台となる売上が「利益に繋がりにくく、予想も立てづらく、本当に顧客の為になりにくい」ビジネスによって成り立っているのであれば、危険な状態です。ちょっとした変化や時代の流れによって落ちた売上を、自分自身で立て直すことが出来ず、カンタンに消え去ってしまうかもしれません。
改めてご自身の事業を見つめ直してみるのは気乗りしないかもしれませんが、普段慣れてしまっているだけで〝完璧な商品〟は存在しません。私も今でこそまだ順調ではありますが、最初は七転八倒、なぜうまくいかないのかとよく悩み、何か良いモノはないかと考える日々でした。
そして私もまだまだ自分の講座には改良の余地があると感じていますし、実際に改良を加えようとしています。
あなたのビジネスの基盤を強固なものとし、末永く続けていけるように商品価値の向上・改良には常に気を配りましょう。
3.高額商品の価値を圧倒的に高める方法
さて、ここからは高額商品を作るにあたって「圧倒的に価値を高める方法・考え方」をお伝えしていきます。
当たり前のことですが、高額商品はただ適当につくって値段を高くすればうまくいく訳ではありません。顧客が本気だからこそ、こちらも最高の価値を惜しみなく提供するための努力が必要です。
根本的なこと、価値を高めるヒントなど、しっかりと見ていきましょう。
3-1.顧客の悩みを解決できるように商品・サービスをつくる
「顧客が抱えている悩み」を解消できるような商品・サービスをつくると良いでしょう。ただ、一概に〝悩みを解決する〟といってもフワッとしていますので順を追って説明します。
3-1-1.あなたの顧客となる〝ペルソナ〟を選定する
まずはあなたの顧客となる〝ペルソナ〟を選定してください。ペルソナとは、あなたのサービスにとって理想の顧客像のこと。
例えば私でいえば、マーケティング講座を主催しています。その講座の対象となるのは「起業・独立を考えているサラリーマン・主婦」「年商300万〜1000万円の起業家」です。
そのようなあなたのターゲットとなる方が何に悩んでいるのか、どういった言葉が響そうか、どんなことを教えると興味が湧きそうかなど、顧客目線から考えていきます。
ペルソナの活用する考え方については別記事「ペルソナマーケティングとは|集客に活かす顧客像の考え方と作成法」に詳しくまとめていますので、ぜひ参考になさってください。
3-1-2.見込客が喉から手が出るほど欲しくなるような〝心をわしづかみにするコンセプト〟を作る
基本的に高額商品をつくっても売れない大きな原因は「そもそも欲しいと思われるような商品に出来ていないから」です。あなたの商品をみた見込客が、喉から手が出るほど欲しくなるような〝心をわしづかみにするコンセプト〟をまずは練りましょう。
そして、そのコンセプトに沿った高額商品をつくるのです。
【※商品がすばらしいから売れるのではなく〝素晴らしそうに見える〟から売れる】
高額商品を扱う上で、ひとつ覚えておきたいポイントがあります。それは「商品が素晴らしいから売れるのではなく〝素晴らしそうに見える〟から売れる」ということです。
「この商品は素晴らしいから絶対に売れる」そう安直に考えてしまうと、相手に商品の価値を伝えられず買ってもらえないかもしれません。
例えば「売上がググッと上がるホームページ制作」というサービスがあるとします。
あまりよく考えていないとこのようなキャッチフレーズになりがちですが、実はそのホームページ制作を利用した顧客に次のような効果があったとしたらどうでしょう?
- 制作費以外は広告費も一切かからずに、毎月のお問合せが2〜10倍になった
- 以前はお問合せがきても30分以上かけて電話で丁寧に説明しなければ納得しなかったのが、HP作成後は「すぐ商品を売ってほしい!」と最初から買う気満々のお問合せが大半になった
- 以前の新規顧客は一度きりで終わっていたのが、リピート率の高い顧客が増えた
ここまで聞くと「そんなホームページならウチも欲しい!」となるはずです。しかし先ほどの「売上がググッと上がるホームページ制作」ではよくわかりませんよね。つまり商品自体の良さがわからなかったので興味をそそられなかったのです。
これではいくら良い商品であったとしても、そもそも興味を持ってもらえず話をするチャンスすら訪れません。商品が素晴らしいから売れるのではなく〝素晴らしさが伝わる〟〝素晴らしそうに見える〟から売れるのだと頭に入れておきましょう。
強力なコンセプトをつくるための方法は「リスト獲得型ランディングページの作り方|累計21億超えの極意と事例」の中でご説明していますのでぜひ本記事とセットでご覧ください。
3-2.差別化・独自性はほどほどで良い|顧客が解決したい悩みの本質を見極める
また高額商品を作りにあたって「差別化・独自性はほどほどで良い」ということも知っておくと良いでしょう。
「高額商品なんだから他と同じでは売れないのでは?」と考えて、とにかく周りとは違う差別化・独自性を出そうとする方もいらっしゃいます。もちろん差別化を成功させることができれば、違いがわかる人には効果的かもしれません。
しかし先ほどお話しした「売上がググッと上がるホームページ制作」の特徴では、競合他社の商品と完全な差別化・独自性があったかといえば、そうでもありません。厳密にいえば「他のホームページでは売上があがらないけど、ウチのホームページなら役に立つ」という差別化ですが、ハッキリとした独自性は持っていないはずです。
つまり、たとえ抜群の差別化・独自性がなかったとしても「顧客が解決したい悩みの本質」を突いてさえいれば、充分な価値が備わるのです。
他との違いを意識するあまり、むしろ伝わりにくい商品になっては本末転倒。差別化・独自性も大切ですが、それだけに囚われずに顧客が解決したい悩みの本質を見極めながら商品をつくっていきましょう。
3-3.高額講座の価値を圧倒的に高める方法・考え方
高額講座の価値を圧倒的に高めるための方法・考え方もお伝えします。
ここで念のため、第1章でお伝えした高額講座の例を再確認しておきましょう。
<高額商品の例:6ヶ月間の連続講座の場合>
- 販売金額:30〜50万円(税抜)
- 講座期間:6ヶ月間の連続講座
- 講座時間:1回につき5時間ほどのリアルセミナー(11〜17時、中休憩1時間など)
- 開催頻度:東京のセミナー会場にて1ヶ月に1回開催。計6回
- その他 :
・月に1回の個別コンサルティング(Zoomで1時間ほど)
・月に1回のグループコンサルティング(Zoomで1時間ほど)
・講義内容は録画した動画を後日、専用サイトにアップ。いつでも観れる
・チャットにて質疑応答
・講座の後に毎回セミナー会場近くの飲食店で懇親会(別途食費) など
すでにこういった〝講座の枠組み〟があったとしても、ここからお伝えするポイントを加えることでさらに講座の価値は跳ね上がります。
ポイントは次の6つです。
- ①:その商品が顧客に与えるゴールを明確にする
- ②:実戦形式の講座・カリキュラムにする
- ③:単純に商品のボリューム(期間・回数・本数)を多くする
- ④:質問への回答をコンテンツとして加える
- ⑤:講座商品であれば必ず撮影して動画を残しておく
- ⑥:顧客との関係構築を密にする
ひとつずつ順に見ていきましょう。
高額講座の価値を高める方法①.その商品が顧客に与えるゴールを明確にする
高額講座の価値を高める方法のひとつめは、「その商品が顧客に与えるゴール(目標)を明確にする」ことです。
講座では何かしらの手法やノウハウを教えるとはいえ、実際にわかりやすいゴール(目標)がなければなかなか行動に移せません。ゴールが決まっていることによってモチベーションが上がったり、どういった行動を起こせば良いかが明確になります。
例えば私の講座では「広告費をかけずにプロダクトローンチという集客手法を行って、30〜100万円の売上を生み出す」というのが、ひとまずのゴールです。一度その目標を達成できたら、あとは受講生が自分で、あるいは仲間と何回も繰り返し実践することで成長していくことができ、講師を頼らずとも自分自身の力で再現できるようになっていきます。
【そのゴールを目指すためのマインドも共有する】
講座で受講生といっしょにゴールを目指すとき、みんなバラバラで目指すのではなく一丸となって向かっていくための心構えを定めた方がうまく行きやすいです。成功するための〝マインド〟を共有するのです。
例えば私の講座では次のようなマインドを共有しています。
- 「すべてはテスト」
- 「全員で勝つ」
- 「自分を褒めよう」
本当はもっとあるんですが、上の3つは僕がよく口にしている言葉です。最初は当然、僕が率先して口にしているんですが、講座が進むにつれてだんだんと受講生たちも勝手に口走るようになっていきます。
僕の受講生は僕がいないところでも「すべてはテスト」と言ってくれているようです。
マインドをしっかりと共有すれば、そのように自然と浸透して、自分たちで行動するときもそのマインドが基準になっていきます。そうすることで講座全体の雰囲気もとてもよくなりますし、実際に成果が出やすくなっていくのです。ぜひ参考にしてみてください。
高額講座の価値を高める方法②.実戦形式の講座・カリキュラムにする
高額講座の価値を高める方法の2つ目は「実戦形式の講座・カリキュラムにする」です。
高額講座は基本的に「受講生が自分ひとりでは実践に移しにくいことが、講座ではできるからこそ高額」なわけです。であれば、もし何かしらの方法を教えるのであれば教えるだけでなく〝受講生の行動・実践〟をこちらでサポートできるとより結果が出やすいでしょう。
- 積極的に講座にワークを入れる
- 受講生同士がチームになって行動する
- 報告の習慣をつける
上のように、講座自体にそもそも実践をしてもらうワークの時間を積極的に取り入れたり、受講生同士をチームにして行動しやすいように促してみたり、報告の習慣をつけて受講生の進み具合を把握できるようにするとよいでしょう。
すると受講生が講座を通して実践でき、行動ができると自然と結果にも結びつきやすくなります。
【※一歩ずつ進みやすいようにゴールまでの道のりを〝ステップ化〟する】
また、受講生が実践・行動をしやすいように、ゴールまでの道のりをわかりやすく〝ステップ化〟してください。
ゴールまでの行動をステップ化しておけば、もし受講生がどこかでつまずいた時に「あなたは今ここでつまずいているので、コレを解決しましょう」とハッキリとアドバイスしやすくなります。
受講生が「どうすればいいのか分からない」と悩む講座では、やるべき行動をステップバイステップでこなせていないことが大半です。
ステップ化したら是非イラストなど一目でわかるカタチに落とし込んで、段階的にわかりやすい状態をつくってみてください。
高額講座の価値を高める方法③.単純に商品のボリューム(期間・回数・本数)を多くする
高額講座の価値を高める方法の3つ目は、「単純に商品のボリューム(期間・回数・本数)を多くする」こと。
高額講座を作るのがはじめての人ほど、講座をつくる時になんとなく「最初にしっかりと期間・回数を決めておかなければならない」という焦燥感に駆られます。
ですがまだ慣れていないということは、その時点で決めた期間・回数で受講生の問題を解決できるのか、成果を出してもらえるのかはよく分かっていないはずです。ですので、例えば以下のように余裕を持ってサポートできるように設定してみると良いでしょう。
- 6ヶ月などあらかじめ決められた講座期間の他に、終了後も一定期間サポートを行ったり必要に応じて追加講義を行う〝特典〟をつける
- まずは自分が思っているよりも長い期間(8〜10ヶ月など)に設定しておいて、次開催するときに自分の実力に応じて短くする
なんどもお伝えしていますが、大事なのは講座の枠組みを取り繕うことではなく「受講生が成功できるように全力を尽くす」ことです。もしあなたの講座で提供している期間や回数で足りない場合は、その時その時に応じて柔軟に講座のボリュームを増やしてみましょう。
【※個別コンサルティングを多くすると特に価値が上がりやすい】
また、個別コンサルを多くすると受講生のサポートがしやすくなり、特に価値が上がりやすいです。
基本的に多数に向けて行う講座の内容では、個々の状況やレベルに対応しきれないことが常です。ひとりひとりに合った提案・サポートができる個別コンサルを挟むことで、一気に受講生の問題が解決して成功にググッと近づくことも多いです。
本記事でご紹介している高額講座の例では「個別コンサル月1回」などとしていますが、それも最初のうちはあまり回数を決めずに適宜コンサルをして受講生を全力でバックアップしてみましょう。
そして講座を運営していくうちに「大体このくらいの回数があればサポートできるな」とわかった時には、回数を固定化してみればよいでしょう。すべてはテストです。
高額講座の価値を高める方法④.質問への回答をコンテンツとして加える
高額講座の価値を高める方法4つめは、「質問への回答をコンテンツとして加える」です。
講座を進めていくと受講生から質問がもらうこともあるでしょう。もし質問をもらったとすれば、それはチャンスです。
質問が出るのは講座の内容にまだ伸び代がある証拠。その場でしっかりと質問への回答ができると良いですが、次に開催する講座ではその質問された内容・回答した内容をあらかじめコンテンツとして加えましょう。
そうすることでさらに満足度の高い講座にすることができるでしょう。
高額講座の価値を高める方法⑤.講座商品であれば必ず撮影して動画を残しておく
高額講座の価値を高める方法の5つ目は「講座商品であれば必ず撮影して動画を残しておく」ことです。
講座の録画を残しておくことで以下のようなことに使えます。
- その講座を欠席して観れなかった方へのフォロー
- 講座中に何度も勉強するための復習動画
- 講座の動画だけを切り離して「オンライン動画学習コース」として下位商品にする
本当にしっかりと編集した動画であれば当然なお良いですが、ただ撮った動画でも充分役に立つものです。完璧な動画を目指す前に、まずは動画を撮ってそれを利用することから始めてみましょう。
ただし音声はしっかりと撮った方が視聴しやすいため、マイクを使ってしっかりと音を拾うか、ICレコーダーなどで綺麗な音声を残せると良いでしょう。
高額講座の価値を高める方法⑥.顧客との関係構築を密にする
高額講座の価値を高める方法の最後は、「顧客(受講生)との関係構築を密にする」。
高額の連続講座では基本的には数ヶ月、あるいは1年以上に渡り、受講生はあなたといっしょに学んでいきます。ここまでお話ししてきたように、ゴール・マインドなどを共有したり実践しやすいカリキュラムにすることも有効ですが、やはり居心地のよい人間関係もとても重要です。
- 定期的に交流会・懇親会を開く
- 積極的ではない顧客や受講生にも自分から声をかける
- ひとつずつのステップをクリアした時に受講生を褒める
上のように、あなた自身・そして受講生同士が交流を持てる場をセッティングしたり、積極的に友好な関係を構築できるよう配慮することも大切です。そうすることで途中で受講生が脱落することが少なくなったり、モチベーションを維持しやすくなります。
※すべてのコンテンツ・内容を最初から完璧につくる必要はない
さて、高額講座の価値を高める方法をみてきました。どれも大切なことなのでぜひ参考にして取り組んでいただきたいですが、ひとつポイントがあります。
ここまでお話ししている中でもお伝えしてはいましたが、高額の講座を作るからといって、全てのコンテンツ・内容を最初から完璧につくる必要はありません。
- 講座で話す内容をすべて用意してから講座の募集をはじめる
- 講座のサービス内容・枠組みを最初から決めておく
- 動画や音声・資料などすべてのツールを見やすいように仕上げる
当然、上のようにできれば理想ですし講座のクオリティは高くなるかもしれません。しかしここまで用意するには時間も手間もかかり、結局は講座を開催できなくなるのがオチです。
もちろん講座当日、何の用意もなく臨むのは問題ですが、完璧でなくても一向に構いません。まずは走り出して、あなたが持つ価値を一刻も早く広めることに集中しましょう。そうすれば自然とあとから講座も出来上がってくるはずです。
まとめ|高額商品の構築はあなたのビジネスを安定化させる第一歩
高額商品をつくるとき、当然あなたの利益が確保できることは重要です。ですがまず顧客・受講生に利益を与えるという大前提を忘れないでください。
今回の記事の内容に加えて、相手に利益を与えるという気持ちがあれば、自然と講座も良いものになり、あなたのビジネスは安定していくはずです。
また、実際に高額商品はつくって終わり、魅力的につくればそれだけで売れる訳でもありません。
実のところ、少額商品と高額商品では相手に話すべき内容が異なるのですが、それを身につけるにはある程度の経験が必要になるでしょう。
もっとも効率的なのは、商品を売る前から見込客に「あなたは専門家であり、とても信頼できる人だ」と思ってもらうことです。そう思ってもらえる導線を用意することで、集客〜商品成約までをとてもスムーズに行うことができます。
今回は〝高額講座の作り方〟に集中して言及しましたので、もしその「商品を売る前でも見込客から圧倒的な信頼を得る方法」にもご興味ありましたら、下に無料動画講座をご用意していますのでご覧ください。
私が年間1億円以上売り上げているのはこの手法のおかげです。きっと役に立つはずです。