不安を解消して、ストレスのないビジネスライフを送る14の方法

今、あなたに、不安は有りますか?
ビジネス上でも自分の人生上でも構いません。
不安というものは、ストレスと切っても切れない関係にあり、不安→ストレスが沢山溜まる→心が病む→身体も病気になる→死んでしまう・・・
そんなに簡単に死んでしまうの!とびっくりされるかも知れませんが、その期間の長い短いは別として、不安が心や身体の病や、最悪死に至ってしまう遠因となってしまう事は事実です。
今回は、仕事をしていく上で、どうしてもあなたのステップアップを邪魔したり、ステップアップどころか、心身・お仕事共にダウンしてしまう原因となる不安の正体に迫り、うまくストレス解消をして、健全なビジネスライフを送って頂くヒントにして頂ければと思います。
目次
1.不安と向き合う
1.1 不安を書き出す
まず、現在のあなたの敵である不安を書き出してください。
箇条書きでも文章形式でも、書きなぐりでも何でも構いません。
「不安」は現在のあなたの足を引っ張る憎き『敵』なのですから、敵の状態を知らなければ戦い様が有りません。
書いた文章を見直すことは、ともすればあなたにとっては辛い・目を向けたくない作業かも知れませんが、これがないと、不安を解消する第一歩は踏み出せません。
勇気をもって書き始めて下さい。
具体的な名前や状況も、可能な限りお書きいただくことをおすすめします。
1.2 不安の正体を知る
書き出すことが出来たら、次にあなたの敵である『不安』の正体をあばいていきましょう。不安の正体を突きとめることが大切です。
それは、あなたが過去に持ってしまったトラウマかも知れませんし、何か人生で大事なもの・愛するものを失ってしまった損失体験かも知れません。
また、人から見たらうらやましいと思えること、例えば凄い資産家の家系に生まれたとか、
家族が皆優秀だとか・・・そんな場合もあります。
そして、それが時を経て今のあなたに悪影響を及ぼしていたり、コンプレックスになったりして邪魔をします。
実は、不安というものには実体や対象がない場合が多いです。
考えすぎや思い違いも不安を増長します。
「不安」には対象がなく、「恐怖」には対象があるということもあり、どうやら不安というものは、不確実性の高いものに出現してきて、不確実性が高くなればなるほど不安も強くなって行くという厄介な生き物です。
強い不安を抱えていると、精神症状としては、イライラ感、恐怖感、緊張感、うつ感等、それらに応じて身体の方にも様々な症状が現れてきます。
この実態があるようでない、不確実性の高い、目に見えないものに怯えている状態が不安の正体です。
このようなものに怯えて、暗い日々を送り、挙句体調も壊してしまう・・・実に馬鹿馬鹿しい事だと思いませんか?
1.3 不安を分別する
不安の正体がわかったら、分別作業をしてみましょう。
そうです、ゴミと同じです。
ここでの分別は、まず、「根拠のある不安」と「根拠のない不安」に分けてみて下さい。
例えば、
A大きなミスをしてしまったので、顧客から契約を切られそうな不安
B今月契約が取れて、ちゃんとノルマが達成できるかの不安
C人間いつ何が起こるか不明なので、定年退職まで働けるかの不安
これは、全て不安に属するものですが、それぞれ根拠も不確実性も違います。
例えば、Cの不安はどんな人にも少なからずありそうです。
しかし、現在健康であるならば、この根拠のない不安に心を占拠されてしまうという事は、時間の無駄であり、馬鹿らしいことだと思えます。
Bのような不安は、ビジネスパーソンなら比較的多くの方がお持ちのもので、Aの不安とは、解消方法が違います。
このように、どういう根拠で不安になっているのか、根拠のあるなしで不安を分別していくと分かりやすいです。
2.不安を廃棄する
2.1 不安の廃棄方法
分別された不安の内、Cのように、人間なら誰でも多少は持っている漠然とした不安は、「考え過ぎる」「神経質過ぎる」ことなどが原因です。
考えすぎは無駄、神経質になっても何も良いことはないと、ネガティブシンキングを捨てて下さい。
もっと大きな人生観や死生観などを持ち、日々心を悩ますものではないという事に気が付くと良いでしょう。
それでは、本当に病気になどなった時は・・・ それは、Aの根拠のある不安に属するものですので、その根拠に沿って解消・廃棄してください。
この場合、大きなミスをやってしまって契約を打ち切られそうなら、まずは丁寧に謝罪をした上で、どうすればミスを挽回でき、引き続き契約を続行して頂けるかを冷静に分析し、心血を注いで頑張る事です。
病気になった場合も、どこに行けばその専門医がいるか、治療方法はどうする、その間の生活はなど、病気に打ち勝つすべての事をやれるだけやってみる、そういう行動をして不安を少なくするのがベストです。
又、根拠のない不安の場合、気持ちを切り替えて捨てるに限ります。冷静に分析すれば分かるはずのものですし、人生の時間の無駄を考えて下さい。
2.2 独自の解消法を考える
何でも構わないのですが、あなたが不安を抱えた時に、「それ」に触れれば冷静さが取り戻せて不安が解消できるというものを持つという事です。
音楽・アロマ・お香・瞑想・座禅等何でも構いません。
2.3 自分のやるべきことをやる
不安を抱えた時に有効な対処法としては、「やるべき事をさっさと済ます」「できることを済ます」ということです。
例えばあなたが建築業で、建築物の足場が台風などでちょっと心配などの場合は、強度を上げる。
差し迫った商品のプレゼンに自信が持てない場合は、徹底的に資料を用意、あらゆる質問にも即座に答えられる準備をしておくなどです。
ビジネスでなくとも、例えば火事や災害が不安という人は、消火器を用意する、災害袋を常備するなどの行動をすれば、不安に根拠があったとしても随分と軽減されるはずです。
つまり、用心する・準備するという事です。
この、書き出す→正体を知る→分別する→廃棄する、まで出来たら、今まであなたを悩ませていた不安が嘘のように解消してしまう場合も多くあります。
不安というものは人間が持っている1つの感情で、その根拠や解決策が見つかれば、継続して続いていく感情ではないのです。
不安の正体を知って欲しいというのはそのためです。
また、不安の感情は、ネガティブシンキングだけから発生するとは限りません。
あなたが物事をポジティブにとらえており、夢やビジネスの成功が目の前に迫っている時や、周りからの多大な期待、評価なども不安の要素として組み込まれることもあります。
これも不確実性の問題から、あなたがどんなにポジティブに考えていても、どんな結果を提供できるか分からない時に不安は出てくることが多いです。
仕事の成果・受験の合否などがそれに当たります。
不安も恐怖も『恐れの感情』なのですが、不安は漠然として特定の対象がない、恐怖ははっきりとした対象があるという違いがあります。
特定の対象がない不安が厄介だと筆者が言うのは、「恐怖」の感情のように怖いものが特定されていれば、それに照準を当てて改善治療をすることができますが、はっきりとした対象がない「不安」という感情には、正体を知るまでが大変な過程となるからです。
3.不安の予防
3.1 メタ認知を行う(客観的に自分を観る)
メタ認知の《metaは、より高次の、の意》認知心理学の用語。自分の行動・考え方・性格などを別の立場から見て認識する活動をいう。
出典:デジタル大辞泉
言い換えれば、客観的に第3者の目で自分を観るという事です。
メタ認知を行う事ができれば、例えば、自分が顧客だったら何を求めるだろう、とか、上司(部下)が訴えている事の意味が格段に分かりやすくなってきます。
そして、その事を自分事として捉えることが出来るので、不安の正体も、問題点も掴みやすくなるのです。
3.2 ポジティブ・スパイラルで考える
心理カウンセラーや精神科医・心療内科医・臨床心理士などを訪ねられる方は、もうすでにポジティブシンキングが出来なくなってしまい、負のスパイラル(ネガティブ・スパイラル)にどっぷりつかってしまっている方が殆どです。
何をやっても上手くいかない、全て裏目に出る、もう駄目だ・・・大体がこの時点でいらっしゃることが多いようです。
認知心理学の分野では、ネガティブな考え方をすると行動が消極的になり、ポジティブな考え方をするようにすると、行動が積極的になると言われています。
『引き寄せの法則』『マーフィーの法則』などでもよく言われていることですが、ポジティブ・スパイラルでいると、あなたの周りの環境もポジティブシンキングの人で満たされて来ます。
これは波動共鳴といって、あなたがポジティブシンキングなら、周りはポジィティブな人で満たされ、あなたがネガティブシンキングなら周りはネガティブな人で取り囲まれるという簡単な理論です。
波動=周波数であり、どんなものでも波動を持って振動しており、人間もそういう意味では周波数をもって振動しているので、波動共鳴をして『類は友を呼ぶ』訳です。
3.3 不安を吐き出す事を覚える
あなたの中にある「不安を吐き出す」ことは大切なことです。
ただし、吐き出す相手については、注意点があります。
プロでない方にご相談される場合は、穏やかに順序立てて自分の不安を打ち明け、意見も聴いてみることも大切です。
日本人はカウンセラーさんなど、会話の中で改善の道を探っていく方法に対して抵抗を感じることが多いようです。
これは国民性などもあるのでしょうが、不安や失敗、お仕事の内容、人間関係の不和などを他人に知られたくないという気持ちが働くのではないかと思います。
ただし、カウンセラーなどには守秘義務が有りますので、安心して相談されるといいと思います。
また、大きな企業さん等には常設ではないかも知れませんが、産業カウンセラー(働く人の為のカウンセラー)さんなどの制度も充実していると思いますので、不安が酷くなり、心身に支障をきたす前にご相談されるといいと思います。
3.4 鏡でチェックをする
これも不安を予防する有効な方法です。定期的に鏡で自分の表情をチェックしてください。
不安な表情になっていないか、口角が下がって「への字」になっていないか、(普段からそういうへの字口の方は別) 疲れていないかなど、チェック項目を自分で作って確認してください。
おかしいなと思ったり、いつもと違うと感じたら、イエローカードの出始めかも知れません。
大事にならないうちに改善策をとることをお勧めします。
3.5 人事を尽くして天命を待つ
「人事を尽くし天命を待つ」とも言いますが、不安に駆られていても致し方ないと悟り、「やるべきことはやった」という努力の証を自信に変えて静かに待つのです。
ちょっと乱暴な言い方をすれば、「開き直る」という事になると思います。それもまた、不安を解消するには良い方法だと思います。
ただし、やるべき努力を怠っていくら天命を待つと言っていても、当然ながら、それでは不安は解消するものではありません。
3.6 身体を温める
不安と関係ない事だと思われるかも知れませんが、不思議と人間は、身体が冷えると心が不安になってきたり寂しくなってきたりする傾向があるようです。
空腹なども同じように不安を招く要素にもなるようです。
これらは、人間の遺伝子の記憶に組み込まれたものなのかも知れません。
ヨガなどで言えば、人間の中心にはチャクラというエネルギーセンターが通っており、心臓の右の辺りにはハートチャクラという感情を司るチャクラがあり、喉の辺りには、意志を伝えるチャクラがあると言われています。
筆者が今まで関わってきた不安障害の方達は、おしなべて最初声が出にくく、かすれて、言葉自体も上手く話せない状態の方が多いです。要は、チャクラが詰まっている状態です。
頭では色んなことが分かっているのに、言葉で出ない。そんな状態です。
ですからその辺りを温めてあげることで少し不安解消になるようです。使い捨てカイロや蒸しタオル、温めるものは何でも構いません。
3.7 呼吸法
呼吸法も有効です。深呼吸をされるだけでも大きく変わります。
もっと効果的にしたければ、首を後ろに少し傾けて、大きく息を肺に吸い込み、丁度ピンポン玉大のイメージで少しずつ、プップップッという感じで息を吐いていってください。
出し切るのがコツでこれを3回繰り返します。
これは、チャクラに詰まっているダークなイメージ=ネガティブシンキングを体外に出してくれる呼吸法だと言われています。
空気のきれいな森で森林浴をしながら呼吸法をされると、さらに効果的です。
3.8 防衛機制を働かせる
防衛機制とは、オーストリアの精神科医で精神分析の創始者である有名なフロイトが提唱した理論です。
簡単に説明すると、マイナスな事が起こったら、「なかった事にしよう」という考え方です。
何事も自分の考え通りに進んでくれたらいいのですが、そうはいかないことも多々あるのは事実です。上手くいかないから、結果や将来が不安になる。そしてそれが繰り返されるという負のスパイラルに入る訳です。
ですから人間にはそういう事から自分を守るために,そうしたことを全く考えていなかった(なかった事にしよう)、という心理が働きます。
これを自我防衛(ego defense)と呼びます。
自我防衛に用いられる「手段」のことを防衛機制(defense mechanism)と呼び、抑圧,転換,退行,同一視,投影,反動形成,隔離,打ち消し,取り入れ,合理化,知性化,昇華等々が有ります。
防衛機制は、ここまでの説明を読むと、とても自分勝手な考え方のように思いますが自我を守る為にはなくてはならないものです。
筆者にとっても嫌な事が起こったり不安になった時の、「なかった事にしよう」の防衛機制は得意技です。言い換えれば、嫌な事を考えない、無視するという考え方です。
しかしこの防衛機制は、これが良いと選んで行うものではありません。どちらかというと、自然にでてくるものなので、筆者の「なかった事にしよう」等は、転換・打消し等に当たり、その個人の性格やパーソナリティーを形成する「個性」の1つにもなり、あなた自身の自我を守ってくれるので、必要な「手段」と解釈される良いと思います。
以下のサイトが丁寧に説明されています。
出典:PsychJapan -心理についての面白くて深い話- 様
おわりに
如何でしたか? 不安を解消して、ストレスのないビジネスライフを送るコツ14の方法。現代社会は皆様のご存知の通り、不安と不満、ストレスなどに満ち満ちています。
筆者は思うのですが、この不安から生まれてくる「ストレス」という魔物を人間が律することが出来たなら、人間の平均寿命はもっと長く伸び、幸福な人生を送られる方が多いかも知れません。
しかし、逆に不安がないと人は物を考えず、それによる成長もないのかも知れません。
又、物事に対する慎重さにも欠けてしまうのかも知れません。ただ、ストレスが人間の心身にどういう悪影響をもたらしているかは、昨今では多く語られているので、読者の皆さんもその厄介さにお気づきだとは思います。そして、全てとは言いませんが、その原因の大きな枠を持つのが『不安』という根拠のない魔物です。
有っても無くても困るこの不安という魔物と上手にお付き合いをし、あなたのビジネスをより効率よく活性化されることを願っています。