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年上の部下を指導する5つのポイント【自衛隊で学んだマネジメント術】

 2016/10/18 仕事術
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初めて部下を持つことになったあなた。

あなたは管理職として職場のマネジメントを任されたのです。
上司であるあなたは、リーダーとして職場というチームをまとめなければなりません。
部下を持つということはそれだけで難しいもの。ましてや部下が年上だったら、どうすればいいのか?
いろいろ悩みも尽きないこととお察しします。

自衛隊の場合は、幹部自衛官が管理職としての仕事をします。
幹部自衛官は大学を卒業すると直ぐに部下を持たされます。
ほとんどが年上で、中には自分の父親くらいの人もいます。
そんな経験を持つ私から、少しでも皆さんの助けになることが有ればと思い、お話をさせていただくことにしました。

 

1  基本は人と人の繋がり・・・小手先でどうにかなるものではない

あなたは管理職とは何か、考えたことがあるでしょうか。
ウィキペディアによれば、
「管理職(かんりしょく)とは、労働現場において、労働者を指揮し、組織の運営に当たる者を指す。」とあります。
労働者は「人」です。機械ではありません。そして、組織はその「人」が構成するものです。
人には感情があります。もちろん、理性でコントロールはしますが、人は感情で動きます。

組織にはただ機械的な上下関係があるわけではありません。
そこには、人と人との繋がりが存在します。

それを忘れてしまったら組織はスムーズには動きません。
だから、年上の部下をどう扱うか考えるときは、そこが出発点になります。

 

2  年齢を考える前に、あなたの方が立場は上であることを再認識する

2-1 上司はあなたです

仕事上の立場は、あなたの方が上です。
仕事のときは上司であるあなたに従ってもらわなければなりません。

でもやはり、年上に対してはどうしても遠慮の気持ちが出てしまうもの。
しかし、上司が部下に遠慮していては仕事になりません。では、どうしたらいいのでしょうか?

部下はあなたを見ています。

(1)こいつは仕事ができるのかできないのか?
(2)人間性は良いのか悪いのか?
(3)部下に対して偉そうな態度をとるのか控えめな態度をとるのか?
(4)上司として頼りになるのかならないのか?
(5)やる気があるのかないのか?

他にもいろいろあるでしょうが、それらの結果を見て部下はあなたに対する態度を決めます。
部下なら誰でも考えることでしょうが、部下が年上なら、あなたに対するこの思いは余計強くなります。

つまり、あなた自身がどう振る舞うかによって部下の態度が決まると言うことです

言い換えれば、部下の態度はあなた自身が作っているとも言えるのです。

 

2-2 年上でも時には指導しなければなりません

部下はあなたが部下に対してどんな態度を取るのか、どんな扱いをするのかを見ています。
だから、たとえ相手が年上だろうと、善悪の判断は正しくすることです。

もし、年上の部下が間違ったことをした時に、それを見ていたのに何も言わずに見過ごしてしまったらどうなるでしょうか?
それを見ていた他の部下は何と思うでしょうか?
そんなあなたを、信頼することなどできるでしょうか?

正しいことは正しい、悪いことは悪いと指摘できることです。
相手が年上だからと遠慮して何も言わずにいると、他の部下は不公平を感じます。
すると、やがて皆の心は離れてあなたが思うようには動かなくなります。

相手が間違っているならそれを正さなければなりません。
ただ、一つ気を付けなければいけないことがあります。

年上の部下に対しては、始めから人前で叱りつけるようなことはしないということです。
そこに気を付けないと、その人のプライドを傷つけて反発を招くだけです。
例えば、別室に呼んで注意するなど配慮することも必要です。

また、他の部下もその様子を見ていれば、あなたが公平に務めを果たしていることを察します。
みんなの見ている前でしからなくても、何となく分かるものです。

2-3 年下と年上の経験の差を埋めるのは?

年齢の差が広がれば、それだけ経験や知識に差がでるのは当然です。
もちろん例外はありますが、一般的にはそうなります。

その差を埋めるのは、すぐにどうにかできるものではありません。
ならばどうするか?

あなた自身がそれを埋める努力をすることはもちろんですが、大切なのはその姿勢を示すことです。
今はできなくても、頑張っている姿をみたら、人は一目置くものです。

勉強しても良く分からないところがあったら、経験豊富な部下に聞いて見るのもいいでしょう。
部下に聞くというのは抵抗があるかも知れません。でも自分が経験してみないと分からないことだってあります。その時は誰かに聞くしかありません。
あなたが分からないことは、当然部下も分かっているはずです。

その時、自分が頼りにされれば部下も悪い気はしないはずです。
むしろ積極的なあなたの姿勢を評価するかも知れません。
ただし、同じことを何回も聞いていると見下されるので気を付けましょう

2-4 敬語の使いかた

相手の性格や相手との親しさ、職場の雰囲気などが関係するので、一概には言えません。
しかし、一般的には相手に敬意を表わすために敬語を使うのが良いでしょう。

ただし、敬語を使ったところであなたの態度が横柄なら相手は不快に思うだけです。
あなたが心で思っていることは、相手にも伝わります。

大事なのは言葉遣いよりも、あなたの心の中に相手を敬う気持ちがあるかどうかということです。
それを良く、心得ておきましょう。

 

 

3  年上であることを尊重する

年上であることを尊重する3-1 プライドを尊重する

人にはプライドがあります。それを表面に出すか出さないかに関わらず、誰しも持っているものです。
もしもあなたが年下の人間から、あなたのプライドを切り裂くようなことをされたらどう思いますか?
そんなことをされたら、誰だって深く傷つき、怒りに震え、憎悪に満ちるのではないでしょうか?

もちろん、プライドばかり高くて碌な仕事もできない人はいます。
それが年上なら、あなたにとっては大きな苛立ちの原因にもなるでしょう。
でも、それはまた別に考えるべき話です。

ここで考えておいていただきたいのは、年上の部下にはここでお話したような「傾向がある」という事実です。
それを理解して、その上で様々な状況に合わせて応用していくことが、人を使うということです。

3-2 経験の差を尊重する

先ほどは経験の差を埋めるお話をしましたが、ここではそれを尊重するお話をします。

経験とは大きなものです。
「百聞は一見にしかず」という言葉があります。

いくらたくさんの人から話を聞いても、それを正しくイメージするのは難しいことです。
でも、たった一回実物を見るだけで、全てが腑に落ちる。

いくら勉強していても、いざ現場に立ってみたら何もできなかったなんて話は良く聞きますよね。
それはその知識が、イメージとしてその人の中に定着していないからです。
逆に、一度でもいいから実際に経験したことがあれば、突然やらされても割と簡単にできるのは良くあること。

ずっとその仕事を続けてきた人なら、素人など太刀打ちできないものを持っているはずです。
あなたはそのことを素直に認めて敬意を表し、その経験を活用させてもらうという姿勢で臨むのが年上の部下の能力を活かす秘訣だと思います。

 

4  コミュニケーションを取る

4-1 基本は人と人の繋がりです

始めにお話しましたが、組織というものは結局人と人との繋がりでできています。
その繋がりを作るためには、お互いがお互いを理解しあう必要があります。
理解できていないところに、繋がりは生まれないからです。

そのためには、まずはあなた自身を理解してもらうこと。
自分の意思、考えとその理由をはっきりと示すことです。

これは、別に改まって言う必要はありません。
あなたがしっかりと統一した考えを持って、普段の言動の中でそれを見せればいいのです。

次に相手を理解すること。
そのためには、相手を良く観察することです。

あなたが打ち手を考える時には、相手のことが何も分からなければどうしようもありません。
直接話しを聞くのもいいでしょうし、普段の行動を見てその人が考えていることを知ることもできます。
必要なのは、注意を向けておくということです。

順番はどちらでも構いません。
仕事の流れの中で自然にできるようにします。
改まって構えたら、人はなかなか本音を見せづらいですしね。

何度も言いますが、基本は人と人との繋がりです。
決して、小手先のテクニックでどうにかなるものではありません。

「面倒くさいなぁ」とあなたは思ったかもしれません。
そのとおり、人を使うということは面倒なことなのです

もちろん、中にはそんな負担を全然感じない人もいます。それはその人の才能です。
でも、いずれにしてもそれをこなすことが、上司としての務めなのです。

4-2 時にはぶつかることが必要な時もあります

今まで話してきたのは、いわゆる普通の人を相手にした時のことです。
でも、世の中にはいろいろな人がいます。
中には、あなたから見て変わった考え方をする人もいます。
あなたとそりが合わない人だっています。

それに、変な奴だと思っていても、実はあなたが誤解していることだってあるかもしれません。
時には、正面から相手の本音を聞き出すのも手です。
本音を引き出すことによって互いに理解し合えるということもあるからです。

ただし、その場合はあなた自身が感情的にならないように注意しましょう。
感情的にぶつかったら、喧嘩になるだけで何も解決しません。

 

5  年上の部下を扱いにくいと思ったら

5-1 原因を明らかにする

年上の部下が扱いにくいと思うのは、そこにあなたの気おくれがあるからです。
それは、自分の浅い経験に対する自信の無さからくるのかもしれません。
性格による気の弱さからくるのかもしれません。
相性による苦手意識からくるのかもしれません。

もし、年上の部下に対してうまく対応できないなら、その原因がどこにあるのかを明らかにすることです。
そして、その原因を取り除くためにはどうするか考えることです。

自信が無いなら、自信をつけるために何をするか・・・
気が弱いなら、例えば誰か後ろ盾になってくれる人を見つけるとか・・・
相性が悪いなら、できるだけ直接ぶつかることがないような方法を探すとか・・・

原因が分かれば解決策は見つかります。
解決策が見つかれば、あなたの心も少し楽になるはず。
心が楽になれば、あなたの動きも変わってきます。

5-2 それでも、どうしてもうまくいかないのなら・・・

どんなに頑張っても、どうにもならないことは時にはあります。
やるだけのことをやってもダメだったら、それはあなたにとっては限界なのかもしれません。
そんな状態で無理をしてもあなた自身が潰れてしまうだけです。
それでは何の意味もありません。

そんな時は、割り切って少し距離を置いてみることも必要です。
少し離れて視点を変えてみると、違ったものが見えてくることもあります。
そうすることによって気持ちが落ち着き、また歩き出せることだってあります。
無理に攻めて全滅するよりも、一歩引いて態勢を立て直すことが必要な場合だってあるのです。

自分の力で解決できないなら、誰かに相談しましょう。
それが、仕事のやり方についてなら、上司や先輩に相談してみましょう。
あなたの内面に関することならば、カウンセリングやセルフイメージを上げるセミナーを受けるのも良いかもしれません。

いずれにしても、モヤモヤした訳の分からない状態にしておくのは良くありません。
あなたひとりで全てを背負い込む必要はないのです。

 

6 まとめ

ここまで、いろいろお話してきましたが、全ては状況次第だということを頭に入れておいてください。
あなた自身の性格、部下の性格、お互いの相性、職場の環境、タイミングなど・・・様々なことが影響し合って同じことをしても結果は大きく変わってきます。

そして、人のやり方はその人のものであって、決してあなたのものではないということ。
それは、その人がその人のキャラクターで、あなたとは違う人間関係や環境でやったことだからできたことです。
あるいは、出版された本やテレビなどで放送される内容は、全てをひとまとめにした一般的なもので、個別に対応するものではないからです。

人の意見を聞いて参考にするのは大事なことです。
本を読むのもいいでしょう。
知識が無ければ、何をしたらいいのかもわかりません。

でもそれをそのまま使うのではなく、あなたが置かれた今の状況に当てはめてみてください。
あなたのやり方を見つけてください。

そして、失敗を恐れず実行してください。
誰も失敗したい人なんていません。
でも、何もしなければ何も変わりません。

たとえ失敗したとしても、そこには教訓が残り、次に活用できます。
あなたはステップアップできるのです。

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吉田愼吾

吉田愼吾

防衛大学校卒業後、航空自衛隊で幹部自衛官として勤務。戦闘部隊、司令部、学校等の様々な部署を経験することにより、人や組織の管理に関する実戦的な技法を習得。
55歳で定年退官後、不動産会社の開発担当として1年間勤務するが、親の介護のために退職。
その間の経験が裏打ちとなり、見込み客を惹きつけるポイントについて確信を得る。
その後落ち着いて、再就職のためにハローワークを訪れるが、50代に用意された仕事の内容と報酬に愕然とし、起業を目指す。
「ザリードビジネス」の田中社長に背中を押され、「お金をかけない簡単プロダクトローンチ」のプロデュースライターとして起業。
現在、航空自衛隊を定年退官するまでの3年間の人事部長としての経験と、その後習得した心理分析プロファイルの知識を活かし、人間関係を中心とした問題解決コンサルタントとしても活動中。

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